鍋に入れると彩りも良くなり、シャキシャキとした食感も楽しめる春菊は、鍋の定番ともいえますね。
実は春菊は鍋だけでなく、炒めものやサラダなど、さまざまな料理に使えるすぐれもの。美容に嬉しい栄養素も豊富なので、ぜひこの冬は、鍋以外にも春菊レシピを試してみてくださいね。
管理栄養士の筆者が、春菊の美容パワーと、おすすめの食べ方をご紹介します。
■美容効果抜群、春菊の栄養とは
春菊は、βカロテンやビタミンC、鉄、カリウムなどの栄養素が多く含まれています。強い抗酸化作用をもつβカロテンとビタミンCは、肌の老化予防に意識したい栄養素。βカロテンは、体内でビタミンAに変換されますが、粘膜を丈夫にする働きがあるため、免疫力UPの効果も期待できます。
また、鉄は不足すると血液の流れが悪くなり、貧血や老け顔の原因となるので、冷えによって血液の流れが悪くなりやすい冬は、意識して鉄を補いましょう。
さらに、カリウムは、体の中の余分なナトリウムを体外に排出し、むくみを解消する働きがあるため、むくみやすい人にもおすすめですよ。
■“鍋”以外にも◎春菊のおすすめ調理法
(1)春菊のサラダ&カルパッチョ
春菊は、実は生で食べられる野菜です。ビタミンCやカリウムなどの熱に弱い栄養素を摂りたい時には、サラダでいただくのがおすすめ。
また、タコや鯛などの白身魚とあわせて、カルパッチョにすると、たんぱく質も補えるので、栄養価も高くなります。オリーブオイルとレモンでさっぱりいただくのも良いですし、ごま油とにんにくで和風にしても美味しいですよ。
(2)そぼろ炒め
春菊に含まれるβカロテンは、脂溶性のビタミンなので、油と一緒に調理することで吸収率を高くすることができます。
鶏そぼろや、牛肉、ベーコンなど、肉類を一緒に炒めると、いつもは脇役の春菊もメイン料理になります。
また、油を控えたい場合には、卵や乳製品など脂質が多めの食べ物をあわせるのもおすすめです。例えば、春菊入りスクランブルや、春菊のキッシュ、春菊入りシチューなど。おなじみのメニューも、いつもと違った味と食感で、楽しめますよ。
(3)味噌汁
熱に弱いビタミンCやカリウムなどの栄養素を効率よく摂るには、汁物にするのも良いでしょう。春菊の苦味が苦手な場合でも、味噌によって苦味を感じにくくなるので、おすすめです。
また、春菊は加熱時間が長いと苦味が出てくるので、他の具材と調理する時は、春菊を最後に入れて加熱時間を短くしましょう。
(4)レモン和え
春菊をさっと茹でて、レモンと醤油で和えると、さっぱりした和え物の完成です。時短にもなりますし、春菊に含まれる鉄分は、レモンのビタミンCで吸収率がUPするので、美肌づくりにもおすすめです。
長く茹でると、苦味が出てくる他、水溶性の栄養素が流れ出てしまうため、茹で時間は茎も含めて1分以内にしましょう。
ビタミンCや鉄など、美容や健康に役立つ栄養素が豊富な春菊。春菊=鍋の食材、というイメージがありますが、鍋以外のレシピでも、一味違った春菊を楽しんでみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
【関連記事】
・朝の一杯で体ポカポカ!1分で作れる出汁なしで美味しい味噌汁
・乾燥が免疫力低下を招く!?体の内側から乾燥をケアする食材
・糖質オフの味方!美肌&風邪対策に役立つカリフラワーの魅力
・リラックスタイムのお茶で綺麗に!無印良品の「体が喜ぶお茶」
【参考】
※[春菊]サラダでも人気の栄養たっぷり緑黄色野菜 - カゴメ
※βカロテン - わかさ生活
※カリウム - わかさ生活
※鉄 - わかさ生活