症状や時期には個人差がありますが、女性の誰もが経験する「更年期」。女性ホルモンの減少によって自律神経のバランスが乱れることで、さまざまな症状を感じる時期です。
アラフィフ・フィットネス美トレーナーの筆者が、更年期を健やかに過ごすためにおすすめの筋トレをご紹介します。
■更年期もイキイキと健康に過ごす
更年期とは一般的に、閉経前5年間と閉経後の5年間(閉経前後)の約10年間のことです。約10年なんて長すぎると感じてしまいますよね。50代になったアラフィフの筆者も、生理が遅れたり体重が増加したり、気分が落ち込んだりすると「もしや、これが更年期というものなのだろうか?」とすぐに思ってしまいます。
ですが、この約10年の長い期間を健康で元気に過ごしたいものですね。そのためにも、しっかりと更年期を理解して、心身ともに準備を整えておきましょう。
■更年期に太りやすくなるのはなぜ?
つやプラ世代の方ならば気になる「閉経」や「更年期」。最後の生理から1年以上生理がこない場合、閉経となるようです。日本人の平均閉経年齢はだいたい50歳くらいといわれていますが個人差が大きく、早い人だと40歳代前半、遅い人だと50歳代後半に閉経を迎える場合もあります。
更年期は、身体が急に暑くなり汗をかいたりする「ホットフラッシュ」や、精神的に沈んでしまう「うつ」ぎみの症状などに加え、太りやすくなるということを気にしている人も多いと思います。「更年期太り」なんて言葉を聞いたことがありますが、更年期に太りやすくなる主な原因としては以下が考えられます。
加齢による筋肉量の減少
私たちの身体の筋肉量が減ると、基礎代謝量も減少します。基礎代謝とは、運動をしなくても生きていくうえで必要な最小限のエネルギー代謝量のことです。座っている時や寝ている時などの身体を動かさない時間も、私たちはエネルギーを消費しているのです。
すなわち、この基礎代謝量が高ければ太りにくく、低ければ痩せにくくなります。
例えば、Aさん:160センチ50kg(運動が大好きで筋肉質、基礎代謝が高い)と、Bさん:160センチ50kg(運動は苦手であまり筋肉がなく、基礎代謝が低い)を比較すると、AさんもBさんも同じ身長と体重ですが基礎代謝量が高いAさんの方が、同じ食事をしても結果的に太りにくい体質というわけです。
身体の調節機能の低下
女性ホルモンの「エストロゲン」は脂質代謝に関係しており、コレステロールを適切に調節する働きがあります。
閉経によりこのエストロゲンが減少してしまうと、悪玉コレステロールが上昇しやすくなり内蔵型肥満になりやすくなるといわれています。
■更年期に筋トレがおすすめな理由
ダイエット効果の期待
筋トレをすることで筋肉量が増えると、基礎代謝が上がります。
更年期症状の緩和
更年期の不調は女性ホルモンや自律神経のバランスが乱れてしまうことで感じやすいです。適度な筋トレは、”幸せホルモン”と呼ばれる「セロトニン」が分泌されます。セロトニンによって自律神経が整うと、更年期の緩和を手助けします。
美肌効果の期待
筋トレをすることで筋肉に刺激が与えられると、筋肉の疲労を回復させようとして脳が成長ホルモンの分泌を促します。成長ホルモンは主に寝ている時に分泌されるのですが、筋肉に刺激を与えることでその量を増やしやすくなるといわれています。
成長ホルモンは、新陳代謝に関わるホルモンです。美肌にも大きく関わっており、新陳代謝が活発になることで肌のターンオーバーを正常に整え美肌に導きます。
■更年期におすすめな筋トレ
スクワット
一般的に更年期におすすめの運動としては、無理のない散歩やリラックスできるヨガが挙げられることが多いです。
ですが、気軽にできる散歩やヨガの他にもやっていただきたいのが、下肢の大筋群を鍛えることができる「スクワット」です。スクワットは、太ももの前と後ろ、お尻といった大筋群を効率良く鍛えることができます。
「スクワット」のやり方
(1)足を肩幅くらいに開き、膝とつま先を正面に向けて両手をクロスして肩にのせます。
(2)息を吸いながら、お尻を後ろに引くようにして膝を曲げます(できれば、太ももと床が平行になる程度まで膝を曲げてください)。顔は正面に向けて、目線は遠くを見るようにしましょう。
腰が反らないようにお腹に力を入れて行ってください。
(3)息を吐きながら(1)の状態に戻ります。この時、勢いをつけたり、膝を伸ばしすぎてカクンとならないように気をつけてください。(1)〜(3)の動作を10〜15回×3セットを行いましょう。
更年期をイキイキと過ごすために、ぜひ実践してみてください。
(フィットネス美トレーナー MIKA)
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