さっぱりとした酸味が特徴的なグレープフルーツ。ダイエットや美肌効果など、1玉でさまざまな美容効果を得ることができるフルーツです。
管理栄養士の筆者が、グレープフルーツの栄養やおすすめの食べ方についてご紹介します。
■魅力満載◎グレープフルーツの栄養価
柑橘類の中でも、グレープフルーツは美容や健康に効果的な栄養素が、以下のように多く含まれています。
ナリンギン
苦味成分のナリンギンには、食欲を抑える働きがあり、香りを嗅ぐだけでも効果があるといわれています。
抗酸化作用や、血行を良くする働きもあるため、肌の健康維持や冷え対策にも良いですね。
カリウム
体内の余分な塩分を体の外に出す働きのあるカリウムも含まれているため、むくみ対策や、血圧を正常に保つためにも効果的です。
ビタミンC
グレープフルーツ1個(可食部約300g)で、1日のビタミンCの推奨量のほとんどを摂取できるほど、ビタミンCが多く含まれています(可食部100gにつき36mg)。
肌のハリや、シミ予防に欠かせないビタミンCですが、免疫力UPやストレスに対抗する働きもあるので、日頃から意識して摂取したいですね。
食物繊維
グレープフルーツの皮の内側の白い部分には、ペクチンという食物繊維が含まれています。
コレステロールや血糖値を下げる働きや、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。
■より美味しく、栄養を有効に活用できるグレープフルーツの食べ方
(1)サラダにする
グレープフルーツは、その酸味をいかしてサラダにしても美味しくいただけます。
レタスなどの野菜だけでなく、抗酸化作用があるサーモン、鯛やタコ、ほたてなどのたんぱく質食品との相性も良いですよ。
いつもとひと味違った、おしゃれなサラダでたんぱく質も補給できますね。
グレープフルーツに含まれるビタミンCは、ビタミンEとあわせて摂取すると抗酸化作用などの効果がUPするため、アボカドや砕いたナッツをサラダにプラスするのもおすすめです。
(2)食前・間食に食べる
グレープフルーツには食欲を抑える働きがあるため、食事の前に食べておくと、食べすぎ防止になります。
また、食事と食事の時間が空く場合には、急に食事をすると血糖値が上がりやすくなるため、グレープフルーツを間食に食べておくことで、血糖値の急上昇を抑えることができます。
食感が気にならない程度に、食物繊維のペクチンが含まれる皮の白い部分も少しカットして実と一緒に食べると、より効果的ですよ。
(3)肉と組み合わせる
赤身肉やカツオなどの魚には、吸収率が良いヘム鉄が含まれていますが、ビタミンCとあわせて摂取すると吸収率がさらに良くなるため、グレープフルーツと組み合わせると効果的です。
ローストビーフや赤身肉のステーキ、カツオのたたき等は、グレープフルーツを絞ると香り高く、肉のアブラもさっぱりといただけます。
グレープフルーツソースの作り方
また、唐揚げやフライには、グレープフルーツソースがおすすめ。
グレープフルーツ果汁に、お好みの量の薄口醤油・砂糖を加え、塩・こしょうで味を整えれば、ソースの出来上がり。レモン果汁をかけるよりも大人の味わいになりますよ。
(4)スムージーにする
ビタミンCは美肌づくりのために毎日摂取したほうが良いので、飲みやすいスムージーにするのも良いですね。
小松菜やトマト、パイナップル、キウイ等と組み合わせると、多くの食物繊維を摂取でき、便通を良くして代謝UPにもなりますよ。
また、豆乳や甘酒を加えるとマイルドな飲み口になり、イソフラボンやビタミンB群も摂取できるため、つやプラ世代の女性に効果的なドリンクとなります。
グレープフルーツはそのまま食べても美味しいですが、料理にも利用することができるため、日頃から取り入れやすいフルーツです。
ぜひ毎日の食生活にグレープフルーツを意識して取り入れて、ダイエットや美容に役立ててくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※成分情報 グレープフルーツ – わかさ生活※板木利隆 著『からだにおいしい野菜の便利帳』(2008年)高橋書店