皆さんは、「発酵調味料」を料理にとり入れていますか? 「発酵」食材というとヨーグルト、納豆、キムチ等を思い浮かべると思いますが、実は調味料にも発酵によって作られているものがあります。
発酵食材を取り入れた食事では、アンチエイジングやダイエットをねらうこともでき、健康な身体を目指すことができます。発酵調味料も取り入れたいですね。
管理栄養士の筆者が、毎日の料理にプラスしたい発酵調味料をご紹介します。
■毎日の料理にプラスしたい発酵調味料3つ
(1)麹(こうじ)
毎日の食事で「胃がもたれる」「肌がくすむ」「たくさんの量を食べていないのに太りやすい」「便秘がち」等のお悩みがある方は、塩麴・醤油麹・酢麹等の”麹”を料理に加えてみてはいかがでしょうか。
「酵素」と「ビタミンB群」がたっぷり含まれた麹には、消化促進・疲労回復・美肌づくり・便秘改善等の働きが期待できます。塩麴は酵素の働きで食材を柔らかくするため、パサパサとしやすい肉や魚をふっくらとした食感にしてくれます。
また甘酒は、エネルギー源となるぶどう糖が多いだけでなく、体内で糖質をエネルギーに変える「ビタミンB群」も豊富です。体内への吸収が早く、疲れた時や食欲のない夏、運動の後等におすすめです。さらに、甘酒には「食物繊維」や腸内の善玉菌を増やす「オリゴ糖」も含まれているため、腸内環境の改善が期待できます。
(2)しょうゆ
日本を代表する調味料の「しょうゆ」ですが、しょうゆは塩分が多いため、あまり料理に使いたくないという方も多いのではないでしょうか。
しょうゆは、色が濃いほど強い抗酸化作用をもっています。抗酸化作用は老化を抑える働きが期待できますので、色が濃い醤油を選びましょう。
さらに、血糖値を正常に保つ作用、冷え改善、便秘解消にもおすすめです。敬遠するよりとり入れた方が、毎日コツコツと美活ができます。
サラダにかけるドレッシングを醤油ベースものにしたり、魚や肉料理の下味に使用したりと、使い道はさまざまです。摂取過多が気になる方も多いと思うので、1日1品から醤油を使用した料理を食べてみてはいかがでしょうか。
(3)味噌
味噌汁だけではなく、味噌煮込みや味噌ディップ等、さまざまな用途に使える万能調味料の味噌には、老化の原因につながる活性酸素を消去する働きがあり、美肌・腸内環境をきれいにする働きもあります。
味噌汁を飲む習慣のない方は、味噌汁を1日1杯飲むことから始めてみましょう。また味噌汁が苦手な方は、スティック野菜を味噌にディップする、食材を味噌炒めにして食べるといったようにしてとり入れてみましょう。
調味料の使用量を無理に抑えて美味しく感じにくくなると、食事が楽しみではなくなってしまいます。そのため、調味料を抑えるのなら、天然だしの旨味・酢の酸味・香辛料の辛みを活用しましょう。そのうえで上記の調味料を使用すると、さらに美味しく食事をいただくことができ、美活・健康に役立ちます。
(管理栄養士/おやこ食育プランナー/美食ライフプランナー やなぎさわ えりな)
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【参考】
※五明紀春 監修・古川知子 レシピ監修『女子栄養大学の誰も教えてくれない発酵食のすべて』(2018年)エクスナレッジ