2016年05月21日
ごま油でスキンケア? 「セサミオイル」の効果・効能と使い方
アーユルヴェーダのオイルトリートメントでは使われることのセサミオイルには、様々なうれしい効果が詰まっています。今回は、アーユルヴェーダセラピストの筆者が、かのクレオパトラも愛用していたと言われる、セサミオイルの力をご紹介します。
■ごま油とどう違う?セサミオイルってこんな油
セサミオイルとは、焙煎された香ばしい「胡麻油」ではなく、無色無臭の焙煎されていない胡麻油をいいます。天然の抗酸化作用があり浸透力に優れているため、高いデトックス効果や皮膚再生効果があると考えられています。アーユルヴェーダでは、オイルマッサージを「アヴィヤンガ」といい、愛のこもった手という意味があります。歴史深いアーユルヴェーダでも、オイルマッサージの中核的存在として、長きにわたって使われてきました。
スーパーでも買える!セサミオイルの選び方
低温圧搾または生のもの(生搾り)、ろ過された天然のものを選びましょう。アーユルヴェーダ関連のサイトでも購入可能ですが、焙煎せずに生のまま圧搾した「太白胡麻油」なら、スーパーなどで450gの商品が1000円以内で手軽に購入できます。
使う前に「キュアリング」を
オイルを購入したら鍋に移して火にかけ、100℃になったら火を止めます。冷めたら瓶に移してください。これをキュアリングと言います。必ず必要な作業ではないですが、オイルが浄化されて肌への当たりも軽くなり、浸透力が高まると言われています。
■セサミオイルのうれしい効果6つ
1.浸透力と保湿効果
アーユルヴェーダでは皮膚から入ったオイルが腺や毛細血管から吸収されて2分39秒で血液へ、3分10秒で筋組織から骨組織、4分45秒で神経組織や骨髄へ到達すると言われています。高い浸透力と保湿効果で皮膚の生まれ変わりを助けると考えられているのです。
2.デトックス効果
塗布して15分以内に体内深部まで浸透し、毒素を絡めとって排出させる効果が期待できます。
3.あたため効果と免疫力向上
胡麻自体にあたため効果があり、関節や筋肉の痛みなど和らげることにも繋がります。内臓から温めることとデトックス効果により、自己免疫の向上も期待できます。
4.抗酸化作用
抗酸化成分である、リグナン・セサミン・セサモリン・セサモール・セサモリノール・ビタミンEを多く含みます。
5.肌や髪の毛にツヤとハリを与える
新陳代謝が活性化し細胞の酸化を抑制します。毛穴の汚れを取り除いて皮脂分泌のバランスを整えてくれ、ターンオーバーもスムーズになることから、美肌やヘアケアにも有効です。ネイルトラブルの予防改善にもなります。
6.粘膜の強化
目のまわり以外の粘膜に使えます。例えば鼻の穴に少量塗ることで乾燥を防ぎ、外部からのトラブルを回避できるとも考えられています。
■セサミオイルを自分で使ってみよう!使い方5つ
1.オイルマッサージ
ひと肌くらいに温めて、全身に擦り込むように塗りましょう。温めた方がリラクゼーション効果が高まり、冷えに効果が出ます。足だけ、上半身だけ、など部分的にマッサージしてもいいですね。へそにオイルを垂らしてお腹のマッサージをすると、内臓が温まり冷えや便秘にも効果的です。
2.クレンジング
クレンジングオイルとしても代用できます。乾燥肌や血行不良の方には特にオススメです。ニキビや肌荒れがひどい方は、テストしてから使用するか、肌荒れ改善後のターンオーバー促進目的で使用するとよいでしょう。
3.オイルパック
お家で過ごす休日にオススメ。朝洗顔したらセサミオイルで顔を軽くマッサージして、そのままオイルをつけたままにし、よきタイミングで拭き取り軽く洗ってください。もっちりすべすべになります。
4.ヘアトリートメント
シャンプー前に頭皮にオイルをなじませて軽く頭を揉みこんでマッサージし、数分放置して軽くシャンプーしてください。オイルがべとついてる感じがややしますが、次第に落ち着いてツヤ・ハリが出てきます。
5.ネイルケア
爪や指先の皮膚トラブル対策に、少量を爪に塗り込みましょう。
いかがでしたか? 何千年も前からアーユルヴェーダでは、セサミオイルで体にマッサージする手法を発展させてきました。そこに知恵に偉大さを感じます。実はセサミオイルは手軽に買えます。オイルマッサージの気持ちよさと効果を自宅で体感してみましょう。
(アーユルヴェーダセラピスト/看護師 高田理保)
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※太白胡麻油 – 竹本油脂