定番食材の「トマト」。そのまま切って食べるだけでも美味しい食材ですが、ひと手間加えればより美味しく、そして肌や身体のアンチエイジングに嬉しいひと品になります。
インナービューティー料理研究家の筆者が、トマトのかしこい食べ方と簡単レシピをご紹介します。
■トマトがアンチエイジングに嬉しい理由
春から夏にかけて旬のトマトには、抗酸化力が非常に高い「ビタミンA」や「ビタミンC」「リコピン」などが豊富に含まれています。
年中入手できる野菜ですが旬の時期の栄養価はより高いため、紫外線ダメージのケアなど日々のアンチエイジングの心強い味方です。
■トマトのかしこい食べ方
美肌
シミ対策など肌のアンチエイジングを狙うなら、「ビタミンC」を無駄なくとり入れることが大切です。
ビタミンCは熱に弱く加熱調理による損失が大きいので、フレッシュのままサラダやマリネでいただくことがおすすめです。
アンチエイジング
「リコピン」は脂溶性のため、油脂類と組み合わることで身体への吸収率が高まります。トマトに豊富なリコピンを効率よくとり入れるには、オリーブオイルなどの良質なオイルと合わせることがおすすめです。
オリーブオイルには“アンチエイジングビタミン”とも呼ばれるほど高い抗酸化力の「ビタミンE」が豊富なので、相乗効果で抗酸化力アップが期待できます。
うまみを生かした調理
トマトにはうまみ成分の「グルタミン酸」も豊富に含まれています。ゼリー状の種部分に特に豊富です。
グルタミン酸は加熱調理によって増えるといわれています。トマトのうまみを生かした調理をする場合は、「種ごと・加熱調理」がおすすめです。
■トマトはまるごと冷凍保存できる
旬の時期は、安価で大量のトマトが手に入ることもあります。一度に食べきれない場合は、よく洗ってしっかり水気をふきとったトマトを、丸ごと食品用保存袋に入れて冷凍保存すればOK。
食べる際は、煮込み料理やトマトソースなどの加熱調理に活用することがおすすめです。冷水に漬けるとするっと皮がむけますよ。熱い時期はピクルスなどにしてもいいですね。
■トマトの簡単美容レシピ3選
(1)カプレーゼ
イタリアンの定番「カプレーゼ」。モッツァレラチーズやバジルと合わせてオリーブオイルを回しかけ、サラダ感覚でいただきます。火を使わず簡単におしゃれな一品が完成します。
モッツァレラの代わりに「豆腐」、バジルの代わりに「青じそ」や「ディル」などのお好みのハーブを使ってアレンジしても美味しいですよ。
(2)トマトとタコのマリネ
刺身用のボイルタコとトマトを食べやすい大きさに切り、オリーブオイルや食べるオリーブオイルなどのお好みの調味料で和えるだけ。これを冷製パスタに和えても美味しいですよ。
(3)トマトと卵の炒め物
風味豊かなごま油で溶き卵とざく切りにしたトマトを炒め、塩で味を調えるだけ。お好みのスパイスを加えるとより美味しくなります。
定番食材で、不足しがちな「たんぱく質」もしっかり補給できる簡単な炒め物。冷凍保存しておいたトマトを活用することもできます。
アンチエイジングやシミ対策、むくみ改善と、女性の美容をサポートする栄養豊富な「トマト」。美味しいこの時期は、毎日でも食べたいもの。旬食材のパワーで身体の内側から美しく、心身ともに健やかでありたいですね。
(インナービューティー料理研究家 フードコーディネーター 國塩 亜矢子)
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【参考】
※吉田企世子・松田早苗/監修(2016年)『あたらしい栄養学』高橋書店※上西一弘/著(2016年)『栄養素の通になる』女子栄養大学出版部※板木利隆/監修(2008年)『からだにおいしい 野菜の便利帳』高橋書店※吉田企世子/監修(2016年)『旬の野菜の栄養辞典』エクスナレッジ※蒲池桂子/監修(2010年)『美肌美人栄養学』エクスナレッジ