シミが増えると一気に老け込んだ印象になってしまうもの。特に夏は紫外線の影響でシミができやすい環境なので、スキンケアにプラスして食生活からもアプローチをしていきましょう。
ずぼらだけど国際薬膳調理師の筆者が、シミ対策のために食べたいフルーツをご紹介します。
■シミができやすくなるのは血の巡りが関係する!?
「UVケアをしているのに、なぜシミができやすいのだろう?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)では、シミができやすい人とできにくい人は「血の巡りがスムーズに巡っているかどうか」の違いだと考えます。
血は肌にうるおいと栄養を与える役割をしていますので、それが滞ると栄養を隅々まで運ぶことがむずかしくなり肌の代謝が悪くなる場合があります。その状態の肌に紫外線ダメージを受けると、黒色メラニンが集中してシミができやすくなってしまうというメカニズムです。
血の巡りが悪い人は普通の人よりも気を配らなければシミができやすくなってしまいますので、血をスムーズに巡らせる習慣をつけていきましょう。
■血の巡りが悪くなりやすいタイプかチェック
血の巡りの悪さは、セルフチェックすることができます。まずは、ご自身がシミやそばかすができやすいタイプなのかをチェックしてみましょう。
□肩や背中がこりやすい
□甘いものや冷たいものが好き
□手の甲に青い血管が目立ちやすい
□クマが目立ちやすい
□顔色がくすみやすい
□便秘になりやすい
このチェックに当てはまるものが多いほど、血の巡りが悪いサイン。ぜひ、血の巡りをスムーズにする食材をとり入れることを意識してみてください。
この時期は、フルーツで血の巡りをスムーズにすることがおすすめです。
■夏にフルーツでシミ対策をおすすめする理由
フルーツは美容や健康のためにいいということは皆さんがご存知のことだと思いますが、中医学ではUVケアのひとつの対策として身体にうるおいを生み出す食材をとることも必要だと考えます。
フルーツは水分を豊富に含んでいるため、身体や肌をうるおすことにすぐれています。うるおいが減りやすい夏こそ、フルーツで内側からうるおいを与えることが大切です。
■シミ対策に役立つフルーツ3つ
フルーツといっても、何でもいいというわけではありません。お悩みにアプローチする食材を選ぶことが薬膳では大切だと考えます。
筆者イチオシのシミ対策フルーツは以下の3つです。
(1)桃
シミ対策フルーツとして真っ先におすすめしたいのが「桃」です。なぜなら、血を巡らせる働きのほかうるおいも補給し、身体を温める効果が期待できるフルーツだからです。
フルーツは身体を冷やす性質のものが多いのですが、桃は身体を温める効果が期待できます。身体が冷えると血の巡りが悪くなる原因にもつながりますので、疲れやすい人や冷えやすい人に特におすすめのフルーツです。
(2)ブルーベリー
今が旬のブルーベリー。血の巡りをスムーズにするだけではなく、血の量を増やす効果も期待できます。血の巡りを良くするには十分な量の血が必要なため、血を増やしながら巡らせる作用があるブルーベリーはシミ対策にとてもおすすめのフルーツです。
今がまさに旬の時期ですので、ぜひ生のブルーベリーを見つけたら買ってみてください。
(3)グレープフルーツ
ストレスを溜め込みやすい人におすすめしたいフルーツは、グレープフルーツ。ストレスを溜め込むと血の巡りが悪くなりやすいので、ストレスを感じた時はグレープフルーツを食べるといいでしょう。
そのまま食べても美味しいですが、サラダに入れてもさっぱりとして美味しいです。もし、生のグレープフルーツを食べることがむずかしい方は、グレープフルーツジュースを飲むといいでしょう。
お悩みに合わせて食材をチョイスすることが薬膳の考えです。シミ対策に役立つフルーツを選ぶだけでも立派な薬膳になります。ぜひ、ご紹介したフルーツをとり入れてみてくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口 ゆうみ)
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【参考】
※早乙女孝子/著(2011年)『いつもの食材効能&レシピ帖―漢方の知恵を毎日の食卓に 食材338点レシピ151点』つちや書店※日本中医食養学会/著(2019年)『食養生の知恵 薬膳辞典 食物性味表』燎原書店※吉田揚子/著(2020年)『季節と暮らす12カ月 漢方養生ダイアリー: 40代からの体質改善』日本文芸社