年齢を重ねてくると、徐々に体力が落ちてきて体型も崩れやすくなってきます。特にぽっこりと出てくるお腹は、多くの人が気にする部分ではないでしょうか?
女性の体型改善の専門家であるパーソナルトレーナーの筆者が、ぽっこりお腹になってしまう原因と、お腹をスッキリ凹ませるための「10回でOK!」のエクササイズのやり方を紹介します。
■腹筋が弱いとお腹が出てくる
腹筋が弱くなってくると、ぽっこりとお腹が出てきてしまいます。
それは腹筋が弱くなることで、「体脂肪率が高くなる」「姿勢が悪くなる」という、二つのお腹が出てくる条件を満たしてしまうからです。
(1)体脂肪率が高くなる
お腹が出てくる原因の一つは、筋肉量が少なくなり、脂肪が多くなってしまうことです。
要するに体脂肪率が高い状態のことをいうのですが、同じ重量の場合、脂肪は筋肉よりも20%もサイズが大きいのです。
例えば、身長160cmで体重60kgの人が2人いた場合でも、脂肪が多い人はサイズが大きく見えますし、筋肉が多い人はサイズが小さく見えます。
ですから、体重が軽くても脂肪が多ければお腹は凹みませんし、体重を落としても脂肪が落ちなければお腹は凹みにくいと考えられます。
(2)姿勢の悪化
さらに、腹筋が弱いことによって姿勢が悪くなることも、お腹が出てきてしまう原因です。
下のイラストは、正常な姿勢と反り腰という背骨が反りすぎた姿勢を比較しています。
正常な姿勢ではお腹が平らなのに対して、反り腰はぽっこりとお腹が出てきてしまっているのがわかりますね。
これは、背骨が反りすぎてしまったことにより、お腹が前に突き出されてしまった状態です。
反り腰の原因は様々ありますが、大きな原因の一つは腹筋の弱さです。
ですから、お腹を凹ませるためには腹筋をしっかり鍛える必要があるのです。
■腹筋は縦に長い
腹筋を鍛えるためには数多くの方法が存在していますが、お腹が凹まない場合は、適切にアプローチ出来ていない可能性があります。
ですから、適切にアプローチをするためには、腹筋の解剖学を知っておきましょう。
腹筋は、胸の平らな骨の胸骨から骨盤の下部である恥骨結合までくっついている、非常に長く大きい筋肉です。
非常に長く大きい筋肉ですから、エクササイズによっては腹筋の一部しか使えていないことがあります。
ですから、腹筋のすべてをしっかり鍛える必要があるのですが、様々な運動をすると時間も体力も使ってしまいます。
■10回で腹筋のすべてをしっかり鍛える「スーツケース」のやり方
一度に腹筋のすべてを使えて、10回で完結する「スーツケース」というエクササイズを紹介します。
(1)ベッドやマットの上に仰向けになります。両手は両耳たぶをつまみ、足は伸ばしましょう。
(2)上体を起こし、膝を曲げて下半身も上げて、肘と太ももが近づくように腹筋運動を行います。
(3)肘と太ももが触れるくらい上がったら、ゆっくり最初の姿勢に戻ります。
(4)10回、同様に繰り返しましょう。
注意点
呼吸は、上がってくるときに口から吐いて、戻るときに吸うようにします。
このように上体起こしと脚上げ腹筋運動を同時に行うと、腹筋の上部から下部まですべて鍛えることが出来ます。ちょっときつい運動ですが、その分回数が少なく済みます。ぜひ毎日の習慣にしてチャレンジしてみてくださいね。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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