イライラやザワザワした心を落ち着かせたいと思ったら、寝る直前に「プチ瞑想」をしてみてください。
YOGAエクササイズディレクターが、心を穏やかにする「寝る前プチ瞑想」をご紹介します。瞑想ビギナーさんも簡単にトライすることができるので、ぜひ寝る前の習慣にしてみてください。
■「瞑想」ってなに?
“マインドフルネス”や“瞑想”という言葉をよく耳にするけど、これらのことがよくわからないという人も多いかと思います。
簡単に説明すると、瞑想とは心の動きを止め、そして心が今どのような状態にあるのか観察する訓練のことです。
人は意識していなくても瞑想習慣をもっている
“瞑想”と聞くとむずかしいような気がしますが、人は意識していなくてもそれぞれの瞑想習慣をもっています。
例えば「車を運転している時」「料理をしている時」「編み物をしている時」など、何かに集中していると時の流れを忘れているでしょう。このように、心の活動を一時的に止めることが瞑想です。
瞑想のメリット
瞑想するメリットとは、精神を安定させることで、気持ちの切り替えが上手になるなどが挙げられます。精神が安定した状態を自分自身に覚えさせ、どのような局面においても安定した心を取り戻せるように訓練していくのが瞑想なのです。
ほんの短時間でも呼吸に耳を傾けて集中するだけで、せわしなく動き回る心が静まります。さらに、自分の感情や思考を批判も称賛もせずに観察すると、思考のパターンが見えてくるはずです。
私たちは経験を積んだ分、過去の出来事をベースに物事を判断しがちです。この過去のデーターベースをリセットしていくことも瞑想の目的なのです。
イライラする、心配になる時の原因がわかると、「心配し過ぎる必要はない、自分で解決できる」と判断できるようになります。つまり、心の安定度が増すことで、心身の不調改善に導きます。
■瞑想で心と身体に栄養を
瞑想の基本的ステップを抜粋(『ヨーガ本質と実践』より)したポイントを6つご紹介します。必ず下記の通りにしなくてはいけないわけではありません。参考にしてみてください。
(1)瞑想だけの特別の場所を決める
(2)日常の雑多に心を乱されない時間帯、明け方か夕方に行うのが理想的
(3)毎日、同じ時間、同じ場所で行うと条件付けにより瞑想がやりやすくなる
(4)背中、首、頭を一直線にして、北か東を向く
(5)呼吸を整え、まず5分間深呼吸してから呼吸の速度を落とす
(6)リズミカルな呼吸パターンをつくるために、3秒を目安に吸ったり吐いたりする
期待できる効果
・集中力が増す
・ストレス軽減
・自律神経が整う
・前向きな気持ちへの切り替えが早くなる
・良質の睡眠が得られる
実践回数&期間
いつでもできる時に実践すると、心身ともに変化を感じられるはずです。
「寝る前プチ瞑想」のやり方
(1)床(ベッドなど)に座り、背骨をまっすぐに伸ばします(腰が反らない、丸まらないように、クッションを挟むなど工夫してください)。鼻先を正面に向けて、目線を下に下げる、半眼、目を閉じるなど視線を決めます。
この状態で何度かラクな呼吸を繰り返しましょう。
(2)右手の人差し指、中指を眉間に添えます。まずは、ゆっくり両鼻から息を丁寧に吐き出します。その後、親指で右の小鼻を押さえ、左の鼻から息を吐き出して息を吸います。
(3)薬指で左の小鼻を押さえて右の鼻から息を吐き、右の鼻から息を吸います。また、親指で右の小鼻を押さえ、左の鼻から息を吐き出して息を吸います。
この動作を1分ほど繰り返します。
(4)両手を膝の上に置き、ゆっくり呼吸を繰り返して呼吸の音に耳を傾けます。
瞑想は、無の状態にならなくてはいけないというわけではありません。「呼吸の音を聞く」という状態が瞑想だと思って、気軽に実践してみてください。これを習慣にすると、日常でご自身の変化が感じられるはずです。
(株式会社ボディクエスト YOGAエクササイズディレクター 森 和世)
【関連記事】
・1日1分で痩せ体質に!40・50代がすべき簡単エクサ[動画あり]
・40・50代が痩せやすくなる!夏の朝にすべきこと4つ
・40・50代から始めるべき「太らない方法」4つ
・40・50代からすべき骨盤底筋トレ で下腹凹ませ&尿漏れ予防
【参考】
『ヨーガ本質と実践』(2003年)ガイアブックス