「ダイエットをしていてもなかなか痩せない……」「食事制限も一生懸命頑張っているのに……」という方。
実はその食習慣自体が逆効果になっているのかも知れません。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、痩せるために良いと思われているけれども、実はダイエットにNGな食習慣を4つ紹介します。
■実は太る原因になっている!?NG食習慣
(1)「必ず」朝食を食べる
ダイエットのために「必ず」朝食を食べることにより、逆に太ってしまうかもしれません。
「朝食を抜くと太る」とよくいわれますが、必ず太るとは限りません。なぜなら体重は消費エネルギー量に対する摂取エネルギー量の差で決まるからです。
消費エネルギー量が摂取よりも多ければ体重は落ちますし、摂取エネルギー量が多ければ体重は増加します。
朝食を食べることで、エネルギーを摂取することになります。ですから単純に考えると、体重は増加方向に動くと考えられます。
ですから、ただただ「朝食は食べた方がいい」と考えていると、逆に体重が増えてしまうことにもつながります。
「一日全体の摂取エネルギー量」を確認しよう
一方で、朝食を食べることで食欲が落ち着き、昼食・夕食の摂取エネルギー量を抑えられ、一日全体で消費エネルギー量が多くなるのであれば、朝食はとった方が良いでしょう。
必ず、一日全体でどれくらいエネルギーをとっているかを把握するようにしましょう。
(2)夜の食事を少なくする
夜の食事を無理矢理少なくすることも、必ずしもダイエットにとって良いことではありません。ストレスから過食の原因になって、逆に太ってしまうこともあるからです。
繰り返しますが、体重の増減は、消費エネルギー量に対する摂取エネルギー量の差で決まります。ですから、夜に多く食べても、一日全体で摂取エネルギー量が消費エネルギー量よりも少なければ、体重は落ちます。
実際に食事量を揃えて、食べる時間帯を普通と夕食に偏らせて、体重や体脂肪などがどう変化するかを比較する実験を、イスラエルのSigal Soferらが行ったところ、体重の落ちが同じどころか、むしろ夕食に偏らせて食べたグループの方がより大きく落ちたという結果が出たくらいです。
こういった実験は複数行われていますが、基本的に体重の落ちに関して違いは出ていません。
「夜に食べること」を警戒しすぎないで
夜に疲れて帰ってきても、しっかりと夕食をとれなければ、疲れを回復させることができません。カロリー計算をすることが前提ですが、夜でもしっかりと食べながらダイエットすることを心がけましょう。
(3)おやつを完全にカットする
おやつを完全にカットすることも、逆に過食に走らせダイエットを失敗させる原因です。なぜなら、毎日おやつの我慢との戦いで、大きなストレスが蓄積していくからです。
特に午後のおやつの大きな役割は、仕事の疲労からの回復とストレス解消といえます。
仕事も終盤にさしかかり、疲労がたまってきたところをもうひと頑張りするためにおやつを食べると、エネルギーを補給して元気になりますし、良い気分転換であともう一息頑張れます。
しかし、我慢すると仕事に集中できず効率が落ちたり、お腹が空いて帰宅途中コンビニ・スーパーに寄って、よりカロリーが高いものを買い食いしてしまうことにつながります。
適量のおやつを上手に食べよう
もちろん、高カロリーなおやつを好きなだけ食べていたら体重は増加します。しっかりと一日全体でカロリー計算をして、適度におやつを食べて行くことが大切です。
個人的なおすすめは、1日200kcal以内です。この量であれば、ダイエット中でも十分におやつを食べることができます。
小さめのアイス、チョコ、フルーツ、和菓子などは、カロリーが低くおやつにとても向いています。そういった商品をチェックしておやつを活用しましょう。
(4)健康的な油を摂りすぎる
「魚油やオリーブオイルは健康に良さそうだし、多めにとっても大丈夫」と思っている方は多いのですが、摂りすぎると太ります。
確かに魚油やオリーブオイルなどは、血液・血管の状態を良くしてくれるなど、ポジティブな効果があります。
しかし、普通のオイルと同じように、1gあたり9kcalのエネルギーが含まれています。体に良いオイルといえど、摂りすぎると体重は増加してしまいます。
ヘルシーな油も摂りすぎに注意
健康的な油を摂ることはよいことですが、自分自身の消費エネルギー量を計算し、その範囲で摂取するようにしましょう。
■エネルギー計算をしてバランスよく食べることが大切
体重を落とすために最も大切なことはエネルギー計算です。どんな食べ方をしても、消費エネルギー量が摂取エネルギー量を上回れば、体重は低下します。
健康的に痩せるためには、自分自身の生活スタイルに合った食べ方で、バランス良く、適量の栄養を摂取することが大切です。体に良さそうなイメージの物でも、摂り過ぎると太ってしまいます。
自分自身がどれくらい食べるべきかをしっかりと把握して、適量をバランスよく食べて行きましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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【参考】
※Greater weight loss and hormonal changes after 6 months diet with carbohydrates eaten mostly at dinner – NCBI
※EPAとは? – 日本水産
※成分情報 オリーブ油 – わかさ生活