秋から冬が旬の野菜である「小松菜」。更年期女性にとって嬉しい栄養素を豊富に含んでいます。
管理栄養士の筆者が、更年期女性におすすめの小松菜の食べ方をご紹介します。
■更年期女性に◎小松菜の魅力
小松菜には以下のような効果効能が期待できるため、更年期女性におすすめです。
骨の健康維持
小松菜には、「カルシウム」が豊富に含まれています。カルシウムは骨をつくる材料であるため、骨の健康維持には欠かせない栄養素です。
更年期女性は、女性ホルモンの分泌低下に伴い骨がもろくなりやすいため、カルシウムを十分に摂取することが大切です。
カルシウムが豊富な小松菜は、更年期女性の骨の健康維持に大いに役立つでしょう。
貧血予防
小松菜には「鉄」が豊富に含まれるため、貧血予防に役立ちます。
鉄は、赤血球の構成成分である「ヘモグロビン」の一部であるため、不足すると貧血を招く場合があります。
どの年代の女性も貧血傾向にありますが、更年期前後は月経量の変化に伴い貧血になる方が少なくありません。
鉄が豊富な小松菜で、しっかり貧血対策を行いましょう。
エイジングケア
小松菜には、エイジングケア効果が期待できます。
強い抗酸化作用がある「βカロテン」や「ビタミンC」が含まれているため、体内で過剰に発生した活性酸素を除去して細胞の老化防止をサポートします。
■美容・健康効果UP!?更年期女性におすすめの小松菜の食べ方4つ
(1)ビタミンDを含む食材と組み合わせる
小松菜に豊富な「カルシウム」は、体内への吸収率が悪いといわれています。
「ビタミンD」は、カルシウムの吸収に必要な「タンパク質」の合成を促したり、血液中のカルシウムを骨に沈着させたりすることで、カルシウム吸収をサポートします。
おすすめの食べ方
小松菜を食べるときは、「ビタミンD」が豊富な鮭や干し椎茸などの食材と組み合わせるのがおすすめです。
「小松菜と鮭のガーリック炒め」「小松菜と干し椎茸のクリーム煮」などのメニューにすると良いでしょう。
(2)生で食べる
小松菜はクセが少ないため、青菜が苦手な方でもあっさりと食べられると思います。
生で食べることで、水溶性である「ビタミンC」を効果的に摂取できるというメリットもあります。
おすすめの食べ方
小松菜には、殺菌作用がある「イソチオシアネート」という成分も含まれています。イソチオシアネートは、加熱に弱い性質があります。
小松菜を生で食べるとイソチオシアネートも効率良く摂取することができるため、サラダやナムルにしていただきましょう。
(3)梅やレモンと組み合わせる
小松菜に豊富に含まれる「カルシウム」や「鉄」は、梅やレモンに含まれる「クエン酸」によって吸収率を上げることができます。
クエン酸がカルシウムや鉄を包み込んで結合することで、体内への吸収をサポートしてくれるのだそう。
カルシウムや鉄は体内に吸収されにくいため、食べ方を工夫して吸収率UPを狙いましょう。
おすすめの食べ方
「小松菜の梅肉和え」「小松菜とレモンのナムル」などのメニューがおすすめです。
(4)脂質を含む食材と組み合わせる
小松菜に豊富な「βカロテン」や「ビタミンD」は脂溶性であるため、脂質を含むチーズや牛乳などの食材と組み合わせて調理をすると、体内への吸収率を高めることができます。
小松菜を炒めものにしても良いですね。
βカロテンはエイジングケア効果が期待できる他、体内で「ビタミンA」に変換されることで皮膚や粘膜を丈夫に保つ働きをもつため、免疫力UPにも役立ちますよ。
おすすめの食べ方
「小松菜とモッツァレラチーズのサラダ」や「小松菜と鮭のミルク煮」などのメニューがおすすめです。
小松菜はクセが少ないため、どのような食材とも合わせやすいという点も嬉しいポイントだといえます。
栄養豊富で更年期女性におすすめの野菜である「小松菜」。
「ビタミンCをメインに摂取したいから、生で食べる」という風に、目的に応じた食べ方をしても良いですね。小松菜の栄養をかしこく摂るために、ご紹介した食べ方をぜひ参考にしてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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・更年期の悩みに◎摂るべき食材と効果的な食べ方
【参考】
※小松菜 – ハイポネックスジャパン
※からしやわさびには、かびなどを防(ふせ)ぐ成分がありますか。 – 農林水産省
※白鳥早奈英・板木利隆/監修(2009年)『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』高橋書店