4~5月に旬をむかえる「山椒の葉」は味のアクセントにもなりますが、胃腸がお疲れ気味の方や冷えやすい方にもおすすめの食材です。
管理栄養士の筆者が、山椒の栄養成分についてご紹介します。
■山椒の栄養成分「サンショオール」
山椒のピリッとした辛さは「サンショオール」という成分です。サンショオールには、さまざまな健康効果があるため、春の不調対策にもおすすめですよ。
(1)胃腸疲れのケアに
「サンショオール」は、胃や腸などの内臓の働きを活発にするといわれています。そのため、消化不良で不快な状態を和らげるといわれています。
胃腸の機能が低下すると代謝が悪くなりやすいため、肌荒れや冷えにもつながりかねません。飲み会が増えて胃腸が疲れた時には、山椒がおすすめですよ。
(2)新陳代謝UP
「サンショオール」には、新陳代謝を活発にする働きもあるといわれています。代謝が活発になると、ダイエットにも嬉しい効果が期待できます。
また、身体を冷えにくくするともいわれています。冷えというと冬のイメージがありますが、春は自律神経系が乱れやすく、冷えを感じる場合もあります。
春にもしっかり冷え対策をしていきましょう。
(3)減塩効果
山椒の独特の風味やピリ辛さがアクセントとなり、塩分を減らすことができます。
塩分を摂りすぎると、血圧が上がる場合もあります。また、体内に水分を溜め込みやすくなり、むくみの原因にもつながります。
デスクワークで足がむくみやすい人や、生理前にむくみやすい人は、山椒を試してみてはいかがでしょうか。
■意外と簡単?山椒の活用法
山椒が身体に良いと知っていても、「どう使えばいいのかわからない」という人もいると思います。以下の山椒活用法は簡単にできるものばかりです。参考にしてください。
ふりかけ
山椒の葉をしらすと一緒にごま油で炒めて、水分がとんだら完成です。ふりかけにして召し上がってください。
パスタ
山椒の葉をたけのこと一緒に炒めて、和風パスタにすると美味しいですよ。
山椒味噌
砂糖、味噌、みりんを加熱し、刻んだ山椒の葉を加えると、どんな料理にも合う調味料に仕上がります。
山椒は、慣れないと料理に活用しにくい印象がありますが、その独特な風味や辛味をいかせばどんな料理にでも使えます。
山椒の葉は春が旬ですが、実を粉にした粉山椒は秋に旬を迎えます。多くの季節で山椒を楽しめるのも嬉しいポイントです。ぜひ、春には山椒の葉をお手にとってみてください。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美
「根拠のある情報を」「体の内側から美しく」がモットー。健康や美容に関する記事執筆や相談業務などフリーで活動中。糖尿病療養指導士、ピンクリボンアドバイザーの資格有。現在はサプリメント管理士の資格取得中。)
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