夏は、冷たいものが美味しい季節ですよね。食べ過ぎは身体の体温を下げてしまいますが、実は冷やして食べることでダイエット効果が高まる食べ物もあるんです。それだけでなく、腸内環境美化にも役立つとか!?
■冷やすと増える「レジスタントスターチ」
米やイモ類などには、「レジスタントスターチ」と呼ばれるでん粉が含まれています。これは、消化されにくくそのまま腸に届いて食物繊維と同じような作用をし、ダイエットや腸内環境美化をサポートする、身体に優しいでん粉。調理した後に冷やすと増えることがわかっています。
■レジスタントスターチの嬉しい働き3つ
●ダイエットにもうれしい!
レジスタントスターチは、普通のでん粉に比べ消化されにくいため、糖として吸収されず、余分な糖が脂肪として蓄積される心配がありません。腸内で発酵分解されると、ダイエットの強力な味方「短鎖脂肪酸」を産生します。短鎖脂肪酸は、食欲を抑えるホルモンの分泌を促して食事の満足感を高め、満腹感が持続する効果が期待できるのです!
●美腸作りに
レジスタントスターチは腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を良い状態に保ちます。また、短鎖脂肪酸にも、腸内を弱酸性に保ち善玉菌の活動しやすい環境を作る働きや、腸のぜん動運動を促す効果があり、便秘解消にも◎。
●大豆イソフラボンの吸収もUP!?
体内でエストロゲンと同じような働きをする大豆イソフラボンは、腸内で「エクオール」に分解されないと効果を発揮しません。エクオールに分解できるかどうかは個人差がありますが、国立健康・栄養研究所の石見氏らの研究によれば、レジスタントスターチには、エクオールの生産を促す効果があるのだとか! 大豆イソフラボンとレジスタントスターチ、一緒に摂ることでその効果を発揮するそうですから、納豆を食べるときは冷ご飯にすると良さそう。
■レジスタントスターチの多い食べ物5つ
(1)冷ご飯
白米は、冷やすことでレジスタントスターチがUP。日本のお米よりもタイ米の方がレジスタントスターチが多いそうですから、ライスサラダにはタイ米を使ってみましょう。
(2)ジャガイモ
ジャガイモは、冷やすことでレジスタントスターチが約2倍以上に増えるそう。ジャガイモはポテトサラダや、冷製スープが正解!
(3)かぼちゃ
かぼちゃは、もともとレジスタントスターチの多い食べ物。温かいままでもOKですが、冷やすことでレジスタントスターチが増えるので、ダイエット中ならかぼちゃも冷やしましょう!
(4)パスタ
デュラム小麦も、冷やすとレジスタントスターチが増えます。パスタは冷製がおすすめ!
(5)小豆
小豆のレジスタントスターチは、白米のなんと約20倍とも言われています。ご飯と一緒に炊いたり、茹でてサラダに加えても良いでしょう。アガぺシロップやオリゴ糖で作ったあんこなら、ダイエット中のスイーツにも良さそう!
ダイエットや腸内環境に役立つ冷たいものを食べて、夏を元気に乗り切りたいですね!
(美養フードクリエイター 岩田麻奈未)
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【参考】
※でん粉 – 農畜産業振興機構
※冷やして得する栄養学 美容と健康の強い味方 レジスタントスターチとは? – 世界一受けたい授業(日本テレビ)
※腸内細菌が作り出す大豆イソフラボン代謝産物の有用性と安全性 – 国立健康・栄養研究所(PDF)
※究極のやせ薬に?「食物繊維を食べるとなぜか食欲がなくなる」がヒントに – Medウェッジ
※短鎖脂肪酸 – ヤクルト中央研究所