コロナ自粛でお腹まわりが気になりだしてダイエットを始めてはみたものの、「つい」食べすぎてしまうという人もいらっしゃると思います。実はそれは、自分の意志の弱さのせいというより、睡眠不足が原因かもしれません。
理学療法士の筆者が、食べすぎと睡眠の関係についてお伝えします。
■「睡眠不足」はダイエットの敵!?
これまでさまざまなダイエット方法が世の中に出てきましたが、ダイエットの基本は「摂取カロリー<消費カロリー」です。
とはいえ、ダイエットのために運動や食事制限を頑張っても、つい食べすぎてしまった経験は多くの人があると思います。では、なぜ「つい」食べすぎてしまうのでしょうか?
それには、睡眠不足が関係しているかもしれません。
■人間の食欲に関するホルモンの働き
食欲を抑える「レプチン」というホルモンと、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンの2種類があります。
レプチンは身体に蓄積された脂肪細胞から分泌され、脳の視床下部へ「満腹」のサインを送ります。このホルモンが正しく働き脳に作用すると、「お腹いっぱい」をきちんと感じることができるので食べ過ぎることはありません。一方、グレリンは胃から分泌されるホルモンで、「空腹」のサインを脳へ送り食欲を増進させます。
普段はこの2つのホルモンのバランスが保たれているので食べすぎたりしないのですが、睡眠不足になると食欲を増進させるグレリンが増加しやすくなります。その結果、「つい」食べすぎてしまうのです。
食べ過ぎは自分の意志の弱さがすべてなのではなく、睡眠不足からもくると知ったら、やることはもうおわかりですよね。
■食べすぎないためにも「質の良い睡眠」を
食べすぎないためには、質の良い睡眠をとることが大切です。夜寝る前にスマートフォンでいつまでもSNSをチェックしたり、深夜番組を見たりすると、睡眠不足につながります。
質の良い睡眠を得るためには、昼間にできるだけ太陽の光を浴びるようにしてください。そして、適度な運動を行うようにしましょう。
お仕事や家事の合間に近くを散歩したり、ひと駅分歩くなど、生活のなかで運動量を増やしていくことが、長続きする秘訣です。
質の良い睡眠を意識してしっかりととって、ぜひ、痩せやすい習慣づくりのきっかけにしてください。
(著者/講師/理学療法士 矢間 あや)
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