外出自粛により、つやプラ読者の約6割が実感しているコロナ太り。
つやプラ世代がコロナ太りを解消するためのダイエット方法について、摂南大学でスポーツ科学を研究する藤林先生に前回に引き続きお話を伺いました。
第二回目の今回は、ダイエットに効果的な運動やスキマ時間でできる運動習慣、ウォーキングのコツについて教えていただきました。
■短時間でダイエットの効果が現れる「インターバルトレーニング」
「強度が強い運動と弱い運動を繰り返す運動をインターバルトレーニングと言います。このトレーニングは短時間でたくさんのエネルギーを消費できる、効率的な運動方法といえます」
「インターバルトレーニングはダイエットだけでなく体力向上や血糖値のコントロール、最近では、認知機能の低下を遅延させる効果も検証されるなど、様々なメリットがある運動です」
超ハード!?代謝が高まる「高強度サーキットトレーニング」
「エネルギーが消費されやすい状態が続き、効率のよいダイエットにおすすめなのは『高強度サーキットトレーニング』。20~30秒の強度の高い運動と10秒の休憩を繰り返すトレーニング方法です」
「強度の高い運動には、バーピーやジャンピングジャックなど自重を用いた、疲労困憊になるようなハードな種目を取り入れるとより効果が高まります」
「『20秒程度の強度の高い運動+10秒の休憩』×5~10を1セットにして行います。最初は1セット、慣れてきたら3セットくらい行うといいでしょう」
「同じ筋肉に偏らないよう全身の大きな筋肉をバランスよく鍛えることがポイントです。このトレーニングを1日おきに行ってみてください」
「早歩き&ゆっくり歩き」も立派なインターバルトレーニングに
「息が上がるような運動をするのは苦手な方におすすめなのは、緩急をつけて歩く方法です」
「例えば普段の階段の上り下りは、上りで心拍数が上がり、下りで心拍数が下がる、とても効率のよいインターバルトレーニング」
「また、外を歩くときに『次の電柱までは早歩き、その次の電柱まではゆっくり歩く』を繰り返すなど、その程度でも立派なインターバルトレーニングになります。心拍数の上がり下がりが繰り返される運動を心掛けましょう」
■スキマ時間でできる、ちょっとした動きで痩せる!
「忙しいつやプラ世代は、なかなかまとまった時間が取れず、運動ができないという人もいるかもしれません。そんな人には日常のスキマ時間でできるちょっとした動きを習慣にして欲しいですね」
「ちょっとした動きの積み重ねは、エネルギーを消費をする上で実は大切です。ちょこまか普段から動いている人は、特別な運動やトレーニングをしていなくても生活習慣病になりにくかったという研究結果もあります」
信号待ちで「ヒールアップ」
「信号待ちを活用してできる運動として『ヒールアップ』がおすすめです。かかとの上げ下げを行う運動で、下肢の筋肉を鍛えるのに効果的です」
「この時に姿勢を保ちながら行うことで、お尻や姿勢を保つ背中の筋肉も自然と鍛えられます。スクワットなどは信号待ちではさすがに出来ないですが、これなら簡単に出来ます」
おうちで簡単にできる「タオルギャザー」
「つやプラ世代にはふくらはぎから足にかけての筋肉を鍛えることも重要です。床にタオルを1枚敷き、タオルの端を足の指でつかみ、くしゅくしゅと手繰り寄せていく『タオルギャザー』なら、おうちで簡単にできます」
■座りっぱなしがコロナ太りの元凶!?
1日の目標歩数8500歩、歩けている!?
「手軽にできる運動としてウォーキングもおすすめです」
「20~64歳の女性が1日に歩くべき目標歩数を厚生労働省が8500歩と定めていますが、在宅勤務などでずっと家にいる人はトイレとの往復くらいで、下手したら1日300歩くらいしか歩いていないのではないでしょうか。それが原因で『コロナ太り』をしてしまった人も少なくないと思います」
「いきなり1日に8500歩歩くのが難しくても、まずは1日の目標歩数を決めて、歩くようにして欲しいと思います。10分歩くと大体1000歩になるので、それを目安に挑戦してみてください」
「スマホの歩数計や楽しく歩くためのアプリなども活用しながら、ゲーム感覚で歩く工夫をするのもおすすめです」
1回で結果を求めないで!大切なのは「継続」
「歩く上で最も重要なのは『継続すること』。1回で結果を求めようとせずに、継続していきましょう」
「ウォーキングのためのまとまった時間が取れなくても、ちょこちょこたくさん歩く機会を作るのもおすすめです。ご自身の生活の中で続けやすい方法を見つけられるといいですね」
「ウォーキングを継続するためにおすすめなのが緑の多い場所を歩くこと。緑の中での運動はメンタルヘルスへの効果があるという研究結果があります。家の中を歩くよりも歩数を稼ぎやすいですし、何よりも気持ちがいいのでおすすめです」
ダイエットに効果的な運動やスキマ時間でできる運動習慣、ウォーキングのコツについて藤林先生に教えていただきました。
次回は、痩せやすく健康的な身体に導くための食生活やおすすめの生活習慣についてお伺いします。
(つやプラ編集部)
【藤林 真美(ふじばやし まみ)先生プロフィール】
摂南大学農学部教授。博士(人間・環境学)。大学スポーツコンソーシアムKANSAI理事。日本体力医学会評議員。日本スポーツ精神医学会評議員。専門は運動生理学。研究テーマは栄養とスポーツ、加齢・メンタルヘルスとスポーツなど。
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