ドライヤーの乾かし方で、髪のまとまりや手触りが変わることをご存じでしょうか? 美容師の筆者が、老け髪を作るNGな乾かし方と正しいドライヤーの使い方をご紹介します。
■NGな髪の乾かし方
ぬれた髪のまま乾かす
髪の主成分は「タンパク質」でできており、高温の熱をあて続けることによって変性する性質をもっています。同じタンパク質の卵で例えると、生卵の時はどろどろとしていますが熱を加えると固まりますよね。それと同じようなことが髪でも起こっています。
髪の場合、乾いた髪だと100度以上の熱で、ぬれた髪だと60度くらいの熱から影響を受けやすくなります。髪から水が滴るくらいぬれているとドライヤーをあてている時間が長くなるので、枝毛や切れ毛、ごわつきの原因につながってしまいます。
ゴシゴシとタオルドライをしている
髪は、ぬれている時に柔らかくなる性質があります。寝グセを直す時やブローをする時に「乾いたままドライヤーをあててもうまくセットできませんが、水でぬらしてから乾かすときれいにまとまる」というのはこの性質のおかげです。
ぬれた髪は柔らかくデリケートな状態になっているので、摩擦を加えるとキューティクルが傷ついてしまいます。そのため、ゴシゴシとタオルドライすることはNGです。キューティクルが毛羽だったり剥がれる原因につながってしまいます。
洗い流さないトリートメントを使わずに乾かす
ぬれた髪をそのまま乾かすと、熱の伝わり方にムラが起こりやすいです。例えば、生卵を目玉焼きにする時に油をひかないまま焼くと表面は生でフライパンに接している部分だけ焼けている状態になりますよね。
髪も同じで、洗い流さないトリートメントをつけないと熱がうまく伝わりづらく、乾くのに時間がかかったり熱をあてすぎることで髪が傷む原因につながってしまいます。
■正しいドライヤーの使い方
枝毛やパサツキが気になる方は、ぜひチェックしてくださいね。
(1)洗髪後にタオルドライをする時は、顔を拭くようにタオルで頭を押さえることがポイントです。毛先を拭く時はタオルで髪を包んで押さえると水気を吸いとりやすいです。
髪から水が滴り落ちない程度まで水分を拭きとってください。
(2)洗い流さないトリートメントを適量手にとり、毛先を中心にもみ込みます。根本につけすぎると仕上がりがベタつくので、手に残っている量で仕上げましょう。
塗布後は、粗めのコームで髪全体をとかすと乾かす時に絡まりづらいです。
(3)ドライヤーをあてる時は風量が弱いと熱がまんべんなく伝わりづらいので、風量を強めにします。ドライヤーを髪から10センチ以上はなしてあてると風があたる面積が広がり、熱も分散されやすいです。
手グシで整えながら乾かすと、さらに熱がまんべんなく伝わって乾きが早いです。
(4)8割程度髪が乾いたら、ドライヤーの冷風を髪にあてながら手グシで整えます。冷風によって髪に溜まった熱が冷めるとキューティクルが引き締まり、なめらかな指通りになります。
自然なつやも出るので、ブローをしなくてもきれいにまとまってくれます。
毎日のドライヤー習慣を見直すだけで、髪のごわつきやパサツキの改善に導きます。ぜひ、試してみてくださいね!
(ヘアメイク/美容講師/美容ユーチューバー/ライター/美容師/メディカル美容矯正士/コスメ薬事法管理者 mayu3)
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