たんぱく質は、健康や美容、アンチエイジングのために、40・50代の方々には意識して摂取していただきたい栄養素の一つです。
特に「朝食」で、たんぱく質を摂取するメリットは大きいといわれています。
管理栄養士の筆者がおすすめする、取り入れやすい「朝食向けたんぱく質食品」をご紹介します。
■朝はたんぱく質を摂取するのがおすすめ!その理由とは
一日の食事の中でも、「朝食」は大切です。体内時計をリセットする働きがあり、きちんと摂れば日中の作業効率が上がることから、その内容も意識して食材を選びたいところです。
朝食には、パンやご飯などの糖質を選びがちですが、糖質だけでなくたんぱく質を摂取することで、体内時計をリセットする効果が高くなるといわれています。
また、最近では、体内時計に合わせて朝食のタイミングでたんぱく質を摂取すると、筋肉量が増えやすいことも分かっています。
美容や健康のために、「朝食にたんぱく質を意識して摂る」のが大切であることが分かりますね。
■栄養士おすすめ!卵だけじゃない、たんぱく質食材
(1)ギリシャヨーグルト
ギリシャヨーグルトは、水切りされて濃縮されているため、通常のヨーグルトよりもたんぱく質が多く含まれています。
通常のヨーグルトのたんぱく質量は100gあたり3~4g程であるのに対し、ギリシャヨーグルトは商品によりますが、概ね8~10g前後のたんぱく質が含まれています。
濃厚でクリーミーなので、腹持ちが良いのも嬉しいポイントです。
そのまま食べるだけでなく、フルーツやサラダにプラスしたり、おかずのように食べるのにも向いています。
また、食パンやシリアルなど、朝食に摂取することが多い炭水化物食品にプラスして食べると、栄養バランスも良くなりますし、たんぱく質と一緒に食べることで食後の血糖値上昇を抑え、インスリンの過剰分泌を防いでくれるので、ダイエットにも繋がります。
(2)ちくわ
ちくわは原材料がスケトウダラやホッケなどの白身魚なので、アミノ酸スコアが高い良質なたんぱく質を含んでいます。(100gあたりのたんぱく質量は約14~15g、ちくわ1本あたり(約30g)にはたんぱく質約4~5g)
朝食から魚を食べるのはハードルが高いですが、ちくわであれば手軽に食べられます。
脂質も少ないため、ダイエット中でも安心です。
また、ビタミンB12も含まれています。ビタミンB12は貧血予防に必要な赤血球をつくるために必要なビタミンなので、鉄分が不足しがちな女性にもおすすめです。
スクランブルエッグにプラスしたり、納豆+ちくわご飯で和食にしても、美味しく簡単に取り入れることができますよ。
(3)カマンベールチーズ
チーズは、たんぱく質やカルシウムが多い種類のものだと脂質も多い傾向がみられます。しかしカマンベールチーズは、たんぱく質・カルシウムとも多く含み、脂質もチーズの中では少ない種類のチーズです。(100gあたりたんぱく質19.1g、脂質24.7g、カルシウム460mg)
鉄分豊富なプルーン、食物繊維豊富な干し柿などのドライフルーツと相性が良く、パワーをつけたい朝食におすすめの「糖質+たんぱく質」の組み合わせを手軽に実現することができます。
オムレツにプラスしたり、トースト+カマンベールチーズ+はちみつ、といった組み合わせも、朝食におすすめですよ。
(4)芽キャベツ
芽キャベツは、野菜類の中でもたんぱく質が多く、たんぱく質が多いといわれるブロッコリー(100gあたり5.4g)よりも、多く含まれています(100gあたり5.7g)。
また、ビタミンCは約4倍、食物繊維は約3倍、βカロテンは約14倍と、キャベツよりも豊富に栄養素を含んでいます。
ミルクスープやシチューにすれば牛乳のたんぱく質も摂取でき、水溶性のビタミンCの栄養素も逃さずいただけます。
また、トマトスープにすれば、美白効果があるリコピンも摂取できる美容スープとなります。
朝食にスープを食べると体が温まり、代謝も良くなるので、痩せやすい体づくりにも効果的です。
朝は忙しいので手を抜いてしまいがちですが、ご紹介したのはいずれも手軽に取り入れられる食材ですので、ぜひ試してみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※たんぱく質を含んだ朝食のメリットとは? – 明治
※すぐれた朝食の条件とは? – 明治
※たんぱく質摂取時間と筋量増加の関係 – 早稲田大学※板木利隆 監修『からだにおいしい野菜の便利帳』(2008年)高橋書店