髪の毛やお肌も乾燥対策が必要になってくるこの季節。皆さんはどんな対策をされていますか?
年齢と共に髪の毛のハリやコシがなくなったり、乾燥して髪の毛が広がったりすると、なんだか疲れて見えて老けた印象になります。乾燥対策にはやはり油分補給が必要。悩みの増えてくる40代、50代が、まとまりのある乾燥しらずの艶髪を保つためには、美容室でトリートメントをしたり、日々コツコツとケアをしたりすることが必要になってきます。
そうはいっても、「今まさに何とかしたい!」状態の方もいらっしゃるでしょう。
美容師の筆者が、効果が即実感できる、髪の毛の乾燥対策方法をアドバイスいたします。
■そもそも髪の毛はなぜ乾燥する?
髪の毛が乾燥する原因として、以下のようなものが考えられます。
(1)パーマやカラーなど薬剤によるダメージが進行し、髪の毛内部の水分保持が出来なくなったため。
(2)ドライヤーで乾かしすぎたため。
(3)冬になり空気が乾燥をし、室内もエアコンなどで乾燥しているため。
元々の髪の毛の状態にもよりますが、冬はかなり髪の毛の状態が良い方でも乾燥するため、ダメージがあったり、乾燥しやすい髪質の方は、この時期は余計に悩みの原因になってしまいます。
乾燥しやすい髪質
髪質によっても乾燥しやすい髪質があります。
最も乾燥しやすいのは、「髪の毛の細い」方です。
髪の毛は内部で油分や栄養分をため込んでいるのですが、髪の毛の細い方はそのため込む量が少ないため、太い髪の毛に比べると保持力が弱くなります。よって、栄養分や油分が流れやすくなるため、乾燥しやすくなるのです。
■実は大事なのが「シャンプーの選び方」
乾燥といえば油分補給。油分補給といえば、トリートメントやヘアオイルなどをイメージしがちですが、実は、「油分を補う際にベースとなる髪の毛の状態が大切」ということはご存知でしょうか?
スキンケアの土台を作るのは「クレンジング」
例えば、髪を肌に置き換えたときに、皆さんが一番重視すべきスキンケアアイテムは何だと思いますか?
正解は、クレンジングです。どんなに良い化粧水や美容液を使っても、スキンケアを入れ込む前の肌の状態が整っていないと、肌になかなか浸透してくれません。
それに、ご自分の肌の状態にあっていないクレンジング剤を使用することで、本来であれば肌に残っているはずの油分を過剰に取り除いてしまうことも考えられます。
ですので、きちんとご自分の肌の状態にあったクレンジングを行い、スキンケアをする前のベースを作ることが必要になってくるのです。
髪のベース作りは「シャンプー」で!
髪の毛も、考え方としては全く同じです。肌と同じでベースが大切。いくら良いトリートメントを使っても、トリートメントを入れ込む前の髪の毛の状態が良くないと、トリートメントもしっかり入っていきません。
シャンプーの役割は、髪の毛に付着している汚れやスタイリング剤を除去したり、頭皮の皮脂や汗などを除去すること。しっかり汚れが落ちていなければ、トリートメントの浸透の妨げになります。
また、ご自分の髪の毛の状態にあっていないシャンプーを使用していると、髪の毛の油分をとりすぎてしまい、余計に髪の毛を乾燥させてしまっている場合もあるのです。
筆者の美容室でも、お客様から「髪の毛が乾燥するから、おすすめのトリートメントはないかしら?」と相談を受けることがありますが、「実は土台作りのシャンプーの方が大事なのですよ」と、よくお話ししています。
■乾燥する時期のシャンプーの選び方のポイント
(1)「クレンジングシャンプー」の使い過ぎには要注意!
乾燥する時期に気をつけたいのが、洗浄力の強いシャンプーの使用です。
代表的なものですと、「クレンジングシャンプー」が挙げられますね。クレンジングシャンプーは、油分をとりすぎてしまう可能性がある為、髪の毛だけでなく頭皮も乾燥しやすくなります。
「毛穴の汚れをしっかり落としたい」と、洗浄力の高いクレンジングシャンプーを使用されている方もいらっしゃると思いますが、髪の毛が乾燥している場合は、クレンジングシャンプーの使用を週に2回や1回に控えて、油分をとりすぎないようにしましょう。
ただ、スタイリング剤をたくさんつけた日は、しっかり落とさないとトリートメントも浸透してくれません。その日の髪の毛の状態によって、使用するものを変えてみるのも良いと思います。
(2)シリコーン配合シャンプーでは「アミノ酸系シャンプー」がおすすめ
シャンプーに配合されているシリコーンは、髪の毛のキューティクルを守り、髪の毛をコーティングする役目があります。
シリコーン成分が毛穴を詰まらせたり、次に使用するトリートメントの浸透を妨げたりすることはないので、乾燥している時期にトリートメントをしっかり入れ込みたい場合でも、安心して使用していただいて大丈夫です。
乾燥している時期にアミノ酸系シャンプーがおすすめの理由は、保湿力が高いこと。
アミノ酸系シャンプーは弱酸性になりますので、洗浄力が弱めです。適度な髪の毛の油分を残しながら洗浄できるため、乾燥する時期にはおすすめです。
(3)自然派のノンシリコーンシャンプーが好きな方の注意点
ノンシリコーンシャンプーとは、通常シャンプーに含まれるシリコーンが配合されていないシャンプーになります。
髪の毛を洗った後は、肌でいうすっぴん状態。何もコーティングをされていない髪の毛は、トリートメントも浸透しやすいです。
ですので、「いろいろシャンプーを使ってみたけれど、トリートメントの浸透が悪い気がする」と感じている方にはおすすめです。
ですが、とてもデリケートな状態でもありますので、シャンプー時に髪の毛をこすりすぎないように気を付けましょう。
シャンプーも種類がたくさんある為、悩んでしまう方も多いかと思いますが、髪の毛の乾燥対策のシャンプー選びのポイントは、洗浄しすぎず、適度な油分を髪の毛に残すことと、トリートメントが浸透しやすいベースを作ることです。
まずは、シャンプーを見直してみて、それでも乾燥する方は、トリートメントをよりしっとりしたものに変えても良いと思います。ぜひ参考にしてくださいね。
(美容師/ヘアメイク/セミナー講師 Mayu)
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