つや姫にゆめぴりか、青天の霹靂に森のくまさんなど、次々と新たなる品種が開発され、話題となっています。同じ白い色で小さな粒、お米のパッと見はそれほど違いが感じられませんが、実は食べてみるとそれぞれ味は異なります。また、それぞれの種類に合う食べ方もあり、実は奥が深いもの。今回は、5ツ星お米マイスターの筆者が、今話題のお米を品種対決でご紹介します。ぜひ食べ比べてください。
■北海道産の食味ランキング!特A対決
北海道で生まれたゆめぴりか、ななつぼしは、いずれも食味ランキング特Aを誇る話題のお米です。温暖化が進むにつれて、寒冷地である北海道のお米はますます大注目! もっちり感のゆめぴりか、さっぱり感のななつぼし、どっちを選ぶ!?
しっかり歯応えのゆめぴりか
ゆめぴりかの味わいは、ほんのり甘く、優しい粘りとしっかりとした粒張りで、食べ応えがあります。存在感がありつつも、もっちりとしておかずの味を引き立ててくれるので、丼ぶり用のごはんがオススメです。特にづけ丼や海鮮丼、牛丼など、汁気がある丼ぶりがベストマッチ! 汁気を上手に吸いながらもベチャッとせず、ごはんの味が活きます。
バランスの取れたさっぱり食感のななつぼし
ななつぼしの味わいは非常にバランスが取れていて、甘み、粘り、硬さも適度。ややさっぱりめの食感で、冷めてからも味わいがグッと増すので、濃い味のおかずと合わせたお弁当やおにぎりがオススメ。また、さっぱりした食感で冷めても歯切れがよく、手巻き寿司やちらし寿司など酢飯と合わせても美味しい品種です。
■山形産を代表する2大品種「つや姫VSはえぬき」
山形を代表する2大品種であるつや姫とはえぬき。昨今は専らつや姫が話題のようですが、はえぬきは魚沼こしひかりに次ぐ長年連続特Aを取得している名品種で、某コンビニエンスストアのおにぎりにも採用されているお墨付きです。
強い旨みを味わう奇跡の品種つや姫
つや姫は、コシヒカリを超えようと山形県が一丸となって温暖化に耐える新品種開発に取り組み、10万分の1粒が生んだ奇跡の品種と言われています。旨み成分であるアスパラギン酸とグルタミン酸をコシヒカリよりも多く含むため、味わうほどに深い旨みが広がるお米です。冷めてもつや感が持続し、どんなおかずも引き立ててくれるので、何杯食べても飽きが来にくい品種です。旨みが強いので、出汁を味わうお茶漬けや、素材のよさを味わうお魚の蒸し料理などで食べれば、ごはんと共におかずの味が活きます。
しっかりした弾力と歯応えのはえぬき
はえぬきは、魚沼にこしひかりに次ぐ実力派の良食味米。良食味米とは美味しいお米のことで栽培量も多いため、首都圏内でも割とリーズナブルに手に取ることができるオススメの品種です。はえぬきの特徴は、何と言っても弾力のあるしっかりした粒張り。噛むと戻りがあるほどの存在感で、お米好きにはたまらない! ごはん粒がそれぞれ独立して一粒一粒が立っているので、焼きおにぎりにするとごはんが網にくっつかずにオススメ。また、スパイシーな味にも負けない歯ごたえがあるので、カレーにも相性抜群です。
いかがでしたか? 同じ産地で、見た目は似ていても、それぞれ味に特徴があり、選ぶお米によって楽しめます。ぜひ料理や好みに合わせて、品種の違いを楽しんでてみて!
(5ツ星お米マイスター/ごはんソムリエ 澁谷梨絵)