出汁に使ったり、そのまま食べたり、日本人の健康を古くから支えてくれている煮干し。健康面での効用はもちろんですが、実は美容にも大変役立つことを知っていますか? 一般的な煮干しには、カタクチイワシが使われており、女性に嬉しい効用が期待できます。今回は料理研究家である筆者が、「知っているようで知らない、女性にうれしい煮干しの効用」をご紹介いたします。
■1:中性脂肪にも◎なDHAがたっぷり!
一般的な煮干しの原料となっているのは、カタクチイワシやマイワシなどのイワシです。みなさまご存知のように、イワシにはDHAが多く含まれています。DHAには血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させる働きがあるといわれています。多くの煮干しに使用されるカタクチイワシは小さく、大量に摂取するのには向きませんが、ダイエット中のおやつなどにも効果的なヘルシー食材と言えるでしょう。
■2:豊富なミネラルで肌にもうれしい!
ミネラルの中でも、亜鉛、マンガン、マグネシウム、硫黄、ヨウ素、銅など、肌に大切な栄養素がバランス良く含まれているのが煮干しの特徴。貝類やレバーにもミネラルは多く含まれますが、毎日食べるわけにもいかないのが辛いところ。その点、煮干しは出汁としてお味噌汁や煮込み料理に使用することもできるので、毎日の貴重なミネラル源に適しています。
■3:貧血の気になる方にもおすすめ
貧血は鉄分の不足によって起こります。特に女性は生理や分娩による出血が多く、貧血に悩まされる方も多い傾向にあります。煮干しには鉄分が多く含まれていて、ほうれん草やパセリなどの鉄分を多く含む野菜類と比べても吸収率が高く、鉄分を摂取するのに適した食材と言えます。
■4:カルシウムで骨粗しょう症予防にも◎
女性に生じやすい病気として知られる骨粗しょう症。閉経後の50歳前後から急速に低下しがちな骨密度が原因といわれていますね。骨密度は加齢とともに年々低下していくため、若いうちからカルシウムをしっかり摂取することが重要です。煮干しは多分にカルシウムを含んでいるだけでなく、カルシウムが体内に吸収される際に必要となるビタミンDも同様に多く含んでいるため、骨の健康を促進するのにとても優秀な食材の一つです。
いかがでしたか? 美容、健康にとても役立つ煮干し。調理方法も多岐に渡り、毎日の食卓に取り入れやすいため、近いうちの献立に試してみて下されば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
(料理研究家 オガワチエコ)
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【参考】
※星名桂治、栗原堅三、二宮くみ子『だし=うま味の辞典』(東京堂出版)
※いわし – わかさの秘密