春は、初対面の人と話す機会も増える季節です。緊張しすぎるのもよくありませんが、一方で、言葉の使い方によって第一印象が悪くなってしまう場合も……。できればそんなことは避けたいですね。

日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラーである筆者が、最初の印象を良くするのに役立つ、ネガティブな会話をポジティブに変える言い換えワードや会話術をご紹介します。

■第一印象を悪くする会話とは？

まず意識したい大切なことは、会話の流れです。どのような会話の仕方が第一印象を悪くしてしまうのでしょうか？

(1)否定的な言葉を多用する会話

初対面で「そんなの無理だよ」「その服装はダメだよ」など、否定的なことばかり言われて気分の良い人はいませんよね。

たとえ冗談だったとしても、人間関係が構築できていない段階で言われると気分が悪くなるだけです。

ネガティブな言葉はできるだけポジティブな言葉に変えるようにしましょう。

(2)ちょっと引っかかる会話

「声はステキですよね」や、自分に非がないのに相手に「こちらこそすみません」と言われたとき、「……ん？」と少し引っかかる感じはありませんか？

「声“は”」ということは、その他はステキではないのだろうか？「こちらこそ」ということは、こちらにも非があるということ？……など、いろいろと考えてしまいますよね。

とくに初対面の場面では、助詞やちょっとした表現などの細かいところにも気を付けないと無意識のうちに相手を傷つけるおそれがあります。

ただのコミュニケーションだから……とよく考えずに口にださないよう、気を付けましょう。

(3)相手に共感をしない会話

自分が発言したときに共感が得られないと、自分自身を否定されたように感じることはありませんか？

共感までしなくても、真っ向から否定するのではなく、一度その意見を受け入れるようにしましょう。

例えば、「今日寝坊したんだ」と言われた場合、自分は寝坊することがなくても、「朝起きるのが辛いときもあるよね」と言うことはできますよね。

(4)複数での会話で特定の人にしか話さない

複数人で会話をしているはずなのに、誰か特定の人にだけ「背が高くてステキですね！」「かわいいですね！」と話していると、その他の人は疎外感を覚えてしまう人も少なくないでしょう。

まんべんなく全員の顔を見ながら話すように心がけましょう。

■ネガティブ→ポジティブに！印象が良くなる言葉換え集＆会話術

言葉や会話ひとつで、人からの印象は悪い方にも良い方にも変わります。初対面であるなら、なおさら、これから良い人間関係を構築していきたいですよね。

そのために覚えておきたいポジティブな言葉や会話方法をご紹介します。

(1)ネガティブ→ポジティブな言葉に！変換特集

職場で使えるポジティブ言葉

・無理→チャレンジ精神がある／取り組む／挑戦する

・計画性がない→行動力がある／瞬発力がある／直感力がある

・～してはダメ→～したら良くなる／～したら改善する

・理屈っぽい→論理的／筋が通っている／効率的／ロジカル

・頑固→自分の意見を持っている／芯がしっかりしている／意志がかたい

プライベートで使えるポジティブ言葉

・うるさい→活気がある／元気／生き生きしている／活発

・おしゃべり→話し上手／社交的／コミュニケーション能力が高い／人づきあいが上手

・おせっかい→お世話好き／気配り上手／親身／親切

・仕事が遅い→仕事が丁寧／きちんとした仕事／身長な仕事ぶり

・優柔不断→思慮深い／慎重に考える／考えが深い

これらの言い換えはほんの一部。日頃からポジティブな言葉を使うのがおすすめです。

練習も兼ねて、いろいろな言葉を使ってみてくださいね。

(2)褒めるなら誰にでも伝わる言葉で

「●●に似ていますね！」など、著名人を出す場合は要注意。価値観は人それぞれなので、自分では褒めているつもりでも、受け取る方が必ずしも同じように喜んでくれるかはわかりません。

褒めたいところがあるなら直接「●●がステキですね」と言った方が伝わるでしょう。

ネガティブな発言は言葉を変えるだけで、ポジティブな発言に変えられます。これから広がるであろう人間関係のためにも、第一印象は良くしておくに越したことはありません。また、言葉だけでなく話すときの表情も大切です。できれば笑顔ややわらかな表情で話して、最初に与える印象を良くしていきましょう。

（美容ライター／心理カウンセラー　北口　慈子）

 

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