「さくらんぼ」が美味しい季節になってきましたね。その小さな粒からは想像できないほど、さくらんぼには美容・健康に役立つ栄養素が豊富に含まれています。
管理栄養士の筆者が、さくらんぼの栄養&効果的な食べ方をご紹介します。
■女性におすすめ!さくらんぼの栄養
さくらんぼには、以下のような栄養素が豊富に含まれています。
アントシアニン
「アントシアニン」はポリフェノールの一種で、目の健康に役立つことで知られています。また、血糖値上昇を抑える・脂肪の蓄積を抑える働きがあるため、ダイエットにも効果的です。
年齡とともに基礎代謝が低下して痩せにくくなるため、アントシアニンを摂取して対策をしましょう。
鉄・葉酸
「鉄」と「葉酸」が豊富に含まれることも特徴です。鉄は赤血球を構成する材料であり、葉酸は赤血球の元になる赤芽球の材料となるため、いずれも貧血予防に役立ちます。
女性は貧血になりやすい傾向にあるため、年齡を問わず鉄や葉酸を意識的に摂取することをおすすめします。
ケルセチン
さくらんぼにはポリフェノールの一種である「ケルセチン」が含まれています。
ケルセチンには抗酸化作用があるため、血管が活性酸素によって傷つくのを防ぎ、血流を良くする働きがあるのだそう。血流が良くなり血行が改善されると、冷え予防や代謝を上げることにつながります。
更年期世代は、自律神経の乱れに伴って冷えを感じる人も少なくないため、しっかりインナーケアをしていきましょう。
ソルビトール
糖質の一種である「ソルビトール」も、さくらんぼには豊富に含まれています。
ソルビトールは消化されにくい性質があるため、体内の余分な脂肪や塩分などと一緒に身体の外に排出されます。その結果、痩せやすくなるため、ダイエット中の人にもおすすめです。
食物繊維
100グラムあたり1.2グラムの「食物繊維」が含まれていることも、嬉しいポイントではないでしょうか。実は、バナナ(100グラム)よりも豊富に食物繊維が含まれています。
アメリカンチェリーでは100gあたり1.4グラムもの食物繊維が含まれているため、より効率的に食物繊維を摂取することができます。便秘気味の人や代謝を上げたい人は、積極的にさくらんぼを取り入れましょう。
■組み合わせが大事!さくらんぼの効果的な食べ方3つ
(1)レモンと組み合わせる
さくらんぼに含まれる「鉄」は、レモンと組み合わせると吸収率を高めることができます。レモンスカッシュにさくらんぼをプラスしたり、さくらんぼとチーズのカプレーゼにレモン汁を加えたりしていただきましょう。
味の相性も良いため、ぜひ試してみてくださいね。
(2)抗酸化成分と組み合わせる
さくらんぼには抗酸化作用をもつポリフェノール類が含まれているため、「ビタミンE」などの他の抗酸化成分と組み合わせることで、さらに相乗効果が得られます。
手軽に取り入れられるビタミンEが豊富な食材といえば、ナッツ類が挙げられます。それぞれ食べるのも良いですが、オートミールやヨーグルトに「さくらんぼ+アーモンド」をプラスするのがおすすめです。
「ビタミンC」が豊富なキウイやゆずの皮をさらにプラスしても良いでしょう。
(3)ヨーグルト×お酢とスムージにする
さくらんぼには「カリウム」や「ビタミンC」などの栄養素も含まれていますが、いずれも水溶性です。また、「アントシアニン」も水溶性であるため、これらの栄養素を無駄なく摂取するためにはスムージーにするのがおすすめ。
ただスムージーにするよりも、さくらんぼには含有量が少ない「カルシウム」を補給するために、牛乳やヨーグルトと組み合わせましょう。更年期世代が意識したい、骨の健康維持に役立ちますよ。
さらに、スムージーにお酢も少し加えると◎。「ケルセチン」には血流を良くする働きがあると説明しましたが、お酢に含まれる「クエン酸」にも同様の働きが期待できるのだそう。
ヨーグルトとさくらんぼのスムージーにお酢を一回しして、いただきましょう。コクが欲しい場合は、黒酢を加えてもOKです。さっぱりとした味わいなので、これからの季節にぴったりですよ。
「さくらんぼ」は、美容や健康に役立つ栄養素の宝庫です。単体で食べてももちろん効果的ではありますが、さらにかしこく&美味しく美容・健康効果を得るために、ぜひご紹介した方法でさくらんぼを食事に取り入れてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美)
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【参考】
※白鳥早奈英・板木利隆 監修「もっとからだにおいしい野菜の便利帳」(2009年)高橋書店