春から梅雨にかけての季節の移り変わり時期は、自律神経の乱れが最も起こりやすい季節の一つと考えられています。
理学療法士の筆者が、梅雨の時期でも元気に過ごせるように行いたい、自律神経を整える方法を紹介します。
■梅雨の時期に注意したい自律神経の乱れ
自律神経とは、私たちの意思に関係なく、常に心臓の拍動や血圧、体温、内臓やホルモンの働き、免疫などを調整している神経です。
自律神経には、緊張・興奮作用によって心身を活発にする「交感神経」と、休息・鎮静作用によって心身をリラックスさせる「副交感神経」の2種類があります。
「自律神経の乱れ」が梅雨の時期に起こる理由
梅雨のこの時期、大気は低気圧配置になります。
大気が低気圧になると副交感神経が優位に働くようになり、血管が拡張し筋肉は緩んできます。
副交感神経は、緊張をほぐして身体を休ませる神経ですので、身体がお休みモードになって、「だるい」「やる気が出ない」と感じてしまうのです。
だから体がだるくなったり、眠くなったり、疲れやすくなったりするのだと考えられます。
さらに、自律神経のアンバランスが生じることで血流障害が起こり、体調不良を引き起こすとも考えられています。
また、低気圧が続くと「ヒスタミン」という炎症物質(発痛物質)の分泌が多くなり、肩こり、偏頭痛などがひどくなる場合もあると考えられています。
■梅雨の時期におすすめ!自律神経の乱れを整える方法3つ
(1)生活のリズムを整える
室内でまったりと過ごすことが多くなる梅雨の時期は、ついつい夜更かしもしてしまうなど、生活リズムが乱れがちです。
生活リズムの乱れは体内時計の乱れの原因であり、自律神経の不調の原因にもなります。また、睡眠トラブルの原因にもなるので、規則正しい健康的な生活を心がけましょう。
まずは、朝は一定の時間に起きることを心がけてみてください。
(2)適度な運動を行う
ウォーキングや散歩、趣味のスポーツなど、適度な運動は自律神経を整えることにとてもおすすめです。
また、軽めの運動は気分転換にもなり、気分が塞いでいるときのストレス発散にもなります。
しかしこの時期、雨で屋外の運動が難しくなることもありますね。
そんなときは、室内でも気軽に行えるヨガやピラティスなどのオンラインレッスンを受けたり、今注目されているボルダリングやボウリングなどにチャレンジしたりするのも一つの方法です。
雨のシーズンだからこそ、上手にカラダを動かしましょう。
(3)睡眠をしっかりとる
梅雨の体調不良を防ぐためには、十分な睡眠をとり、心身ともに十分に疲労回復することが大切。自律神経を整えるためにも十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠が取れるように環境を整えましょう。
梅雨の時期は湿気が高くなり、ベタベタ・ムシムシする湿度が不快で、眠りが浅くなることもあります。
快適に眠るためには、室温25℃前後、湿度50~60%が理想的といわれています。「クーラーを入れるとちょっと寒くなりすぎる!」というときは除湿機などを上手に使い、快適な睡眠をとりましょう。
睡眠は人生の1/3といわれており、その1/3の睡眠(休養)の質が残りの2/3の人生の質を決めます。素敵な毎日を過ごすためにも良い睡眠を手にしていきましょう。
梅雨の時期の不調対策におすすめの、自律神経を整える方法をご紹介しました。バランスの取れた生活で、梅雨の時期を少しでも元気に過ごせるように気をつけていきましょう。
(著者/講師/理学療法士 矢間 あや)
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