料理のトッピングやアクセントに「ごま」を使う方は多いと思います。しかし、黒ごまと白ごまでは効果が違うことをご存知でしたか?
国際薬膳調理師の筆者が、黒ごまと白ごまの働きを薬膳の目線でご紹介します。
■乾燥には「白ごま」
「白い食材は乾燥に効果がある」と、薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)ではいわれています。
白ごまは黒ごまに比べて油分を豊富に含み、便秘や皮膚の乾燥を緩和する効果が期待できます。うるおいのあるなめらかな肌を目指すならば、白ごまを摂り入れてみましょう。
お野菜の和え物などの定番レシピ以外にも、お味噌汁に入れると香ばしさや風味が引き立ち美味しくなりますので、ぜひお試しください。
■エイジングケアには「黒ごま」
「黒い食材は老化現象を緩める」といわれています。なぜなら、成長ホルモンを司る「腎(じん)」という内臓は、黒い食材を食べることで働きを高めることができると中医学では考えられているためです。
最近、肌の不調などを感じるという場合は黒ごまを摂り入れてみましょう。
納豆やお豆腐などの日常でいただく食材に黒ごまをプラスすると手軽にできてつづけやすいですが、少し手を加えるなら、から揚げの下味に黒ごまを一緒に混ぜ込んで作るとエイジングケアができるメイン料理に早変わりしますのでおすすめです。
■効果を高める食べ方とは?
ごまは、そのまま食べると消化しにくく、効能が半減してしまうといわれています。しかし、せっかくいただくのであれば効果を感じられる食べ方を知っておきたいですよね。では、どのような食べ方が良いのでしょうか?
実は、すりごまタイプを食べることで、ごまが持つ栄養をしっかりといただくことができます。ごまを食べる際は、すりごまを積極的に摂り入れてみましょう。
いかがでしたか? 毎日何気なく食べているごまも、目的別に使い分けをすることで欲しい効果の期待ができます。ごまは手に入りやすく、さまざまな食材と相性が良いですので、毎日の食卓に摂り入れてみてはいかがでしょうか。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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【参考】
※日本中医食養学会 編・仙頭正四郎 監修「現代の食卓に生かす『食物性味表』改訂2版 上製」(2014年)燎原書店
※喩静・植木もも子 監修「薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖」(2012年)西東社