毎年、「夏は熱中症に注意しましょう!」といわれますね。適度な水分補給が大切ですが、水として摂る水分は、身体に吸収される量が限られています。ですから、たくさん飲んだとしても尿として排出されてしまいます。
身体へ効率よく水分を運ぶには、食べものとして水分を摂ることも熱中症対策になります。健康と美容に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、暑い夏を乗り切るために、水分補給として食べたい野菜・くだものを3つご紹介します。
■夏の水分補給、水より食べものがすぐれているところ2つ
(1)バランスがいい
私たちの身体は、暑くなると身体を冷やすために発汗して体温を調節します。この際、カリウムやナトリウムといった体内の水分バランスを保つミネラルも、一緒に失われます。そのため、水だけを飲んでも、ミネラルバランスを保つことができず、逆に体内のミネラルが薄まって、かえって熱中症を悪化させてしまうことがあります。
ですから、汗をかいたときには、水だけを飲むのではなく、ミネラルと水分が豊富なものを摂るようにしましょう。
(2)吸収がいい
水としてとった水分は、身体へ吸収できる量が限られています。一方で食べものからとった水分は、ある程度身体に留めておくことができます。ですから、日中の暑い時間帯を過ごす前の朝やお昼には、水分の多いものを食べるように心がけましょう。
また、野菜やくだものであれば自然とビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどの栄養素も摂ることができ、身体の疲れや紫外線対策にもなりますね。
■夏の水分補給におすすめの食べもの3つ
(1)キュウリ
東洋医学では、「夏はウリ科の食べもので水分を補給するといい」といわれています。なかでもキュウリは、そのままポリポリと食べることができて水分量も豊富です。朝食や、お弁当に持っていってもいいですね。
(2)スイカ
スイカも、ウリ科で水分が豊富なくだものです。スイカに塩をかけて食べるのは、スイカの甘味を強調するためですが、汗で失われたナトリウムを補給するためにも理にかなっています。また、スイカの赤はリコピンの赤なので、紫外線対策にも◎。
(3)メロン
メロンもウリ科で水分が豊富なくだものです。そのまま食べてもジュースにしても美味しいですね! 赤肉のメロンにはβ-カロテンも含まれています。
熱中症対策には、水分補給が大切ですが、水やお茶の飲み過ぎは逆効果になってしまう場合もあります。毎日の食生活にウリ科の野菜やくだものを取り入れて、身体の水分バランスを調えたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ)
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