冬はお家にこもり、つい運動不足になりがち。加えて飲食の機会が多く、冬太りが気になっている方も多いのでは?
そこで今回は循環器の専門医がすすめる太らない食べ方をご紹介します。
■そもそも炭水化物中心の食事だと太ってしまうワケは?
昨今「糖質ダイエット」が流行っていますが、炭水化物中心の食事だとなぜ太ってしまうのでしょうか。
循環器専門医の池谷敏郎先生はこのように話します。
「炭水化物中心の食事で太ってしまう主な原因として、食後血糖値の上昇とそれに伴うインスリンの過剰分泌が考えられています」
「白米やうどん、パスタなどでんぷんを含む炭水化物の糖質は消化・吸収が早くすぐにブトウ糖へと変換されるため、食後血糖値を急激に上昇させやすいのです」
「この時、血糖値を下げるために分泌されるインスリンには、体内の余分な糖を脂肪にかえ、からだに貯めこむ働きがあることから、内臓脂肪を中心とした肥満になってしまうのです」
食後血糖値の上昇とそれに伴うインスリンの過剰分泌によって太ってしまうようです。
■医師が提案!太らない食べ方“混ぜ食べ”とは
食後血糖値をコントロールする方法として、1回の食事の中で野菜を先に食べる「ベジ・ファースト」は既に提唱されていますが、今回ご紹介するのは「混ぜ食べ」。
池谷先生は混ぜ食べのメリットについて、
「食後血糖値抑制効果を期待できる食材をご飯などの主食に混ぜて食べることで、食べる順番を心配する必要がなく、簡単に取り入れることができます」と話します。
さらに「混ぜるのは糖質の含有量が少なく、水溶性食物繊維が豊富で食後血糖抑制効果の期待できる食材が理想」とし、特にブナシメジがおすすめだと言います。
■ブナシメジを“混ぜ食べ”するメリットは?
池谷先生によるとそのメリットは3つあるようです。
(1)糖質の総摂取量を減らすことができる
「ごはんや麺などを普段の1/3の量にし、減らした分ブナシメジを混ぜることで、食事量はそのままにカロリーや糖質の摂取量そのものを抑えることができます」
(2)食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富!
「ブナシメジなどの菌類は、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富なので、一日の栄養不足を調整することができます。また、水溶性食物繊維によって便通の改善も期待できます」
(3)血糖値の上昇を抑えてくれる
「ブナシメジに含まれるβグルカンをはじめとする水溶性食物繊維には糖の吸収を穏やかにする働きがあります。そのため食後血糖値の急上昇を抑え、下降も穏やかにします」
■循環器専門医が教える「ブナシメジごはん」の作り方
池谷先生が「ブナシメジごはん」の作り方を教えてくれました。
ブナシメジごはんの作り方
材料(1人分)
・ブナシメジ 100g(1パック)
・ごはん 50g(少し固めに炊く)
お好みで塩を加えてもOKです。
作り方
1.ブナシメジをみじん切りにし、耐熱容器に入れて600wの電子レンジで約1分加熱。水気が多い場合は水を軽く切ります。
2.ごはんにブナシメジとお好みで塩を加えて混ぜれば完成です。
■ブナシメジごはんをアレンジ!栄養管理士が教えるレシピ2つ
栄養管理士の藤原朋未先生が、ブナシメジごはんを活用したレシピを教えてくれました。
ブナシメジごはんのミルクチーズリゾット
材料(1人分)
・ブナシメジごはん 150g
・ベーコン 1枚
・バター 5g
・牛乳 1/2カップ
・スライスチーズ 1枚
・黒コショウ 少々
・粉チーズ 適量
作り方
1.フライパンにバターを引き、中火にかけて1センチ幅に切ったベーコンを炒めます。
2.ブナシメジごはんと牛乳、スライスチーズを加え、チーズを溶かしながらひと煮立ちさせます
3.器に盛り、黒コショウと粉チーズをかければ出来上がりです。
ブナシメジごはんのガーリック鮭チャーハン
材料(1人分)
・ブナシメジごはん 150g
・塩鮭 1切れ
・溶き卵 1個
・刻みねぎ 3本分
・ごま油 大さじ1/2
・にんにく(すりおろし) 小さじ1/2
・醤油 小さじ1/2
作り方
1.フライパンにごま油とにんにくを入れて中火にかけ、塩鮭を両面ともよく焼き、皮と骨を取り除きよくほぐします。
2.1に溶き卵を入れて、炒り卵を作るように、よくかき混ぜながら加熱します。
3.ブナシメジごはんと刻みねぎを加えて混ぜ、鍋肌から醤油を回し入れてさっと炒め合わせ完成です。
混ぜ食べなら食べる順番を気にせずに続けられそうですね。是非試してみてください。
(つやプラ編集部)
【池谷敏郎(いけたに としろう)先生 プロフィール】
医学博士・池谷医院院長。東京医科大学医学部卒。東京医科大学循環器内科客員講師、日本循環器学会循環器専門医。血管に関する第一人者としてテレビや雑誌、ラジオなど、メディア出演多数。ベストセラー『人は血管から老化する』(青春出版社)など著書多数。
【藤原朋未(ふじわら ともみ)先生 プロフィール】
管理栄養士・乳幼児食指指導士。保育園栄養士として勤務し、給食管理や調理、栄養相談などに携わる。現在は各種出版・WEB媒体にてレシピやコラムを掲載する他、離乳食・乳幼児食をテーマとした料理教室やセミナー講師を務める。
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