身体を冷やしてはいけないとわかっているからこそ、さまざまなことに気を配っているのになかなか冷えが改善されないという方も多いのではないでしょうか。悩みが解決されないということは、何かしらの要因があると考えられます。
薬膳のプロである筆者が、身体を冷やすNG習慣を5つをご紹介します。
■身体を冷やすNG習慣5つ
なかなか冷えが改善されない場合は何かしら現在の体質に合わないことをしていたり、冷える習慣を無意識のうちにやってしまっている可能性が高いです。
日々の習慣を見直してみましょう。
(1)運動をしない
食事に気を配っているのになかなか冷えが改善されないという方にお話しを伺うと、運動をしていないという声が多いです。運動が苦手といえど、身体は動かさないと身体を温めるエネルギーをつくることがむずかしいです。
ランニングをしたりジムに行くことだけが運動ではありません。自宅で歯磨きをしながらスクワットをしたり、ゴミ捨てのついでに散歩をするだけでもOKです。
筆者のおすすめは、冷えてきたら足を上げ下げしたり、スクワットをすることです。長時間座って作業をして身体の巡りが悪くなると足が冷たくなりやすいので、冷えてきたと感じたら休憩時間に行っています。
(2)くるぶし丈の靴下を履いている
足には胃腸のツボがありますのでそこを冷やしてしまうと胃腸が冷えやすく、胃腸の働きが低下する場合があります。また、首とつくところは邪気が入り込みやすいので、足首や手首、首はしっかりと温めるようにしてください。
自宅で靴下を履いていないという方は、まずはその習慣を改めましょう。足の裏にはたくさんのツボがありますから、足の裏を冷やすと不調につながります。冬は長い丈の靴下でしっかりと足元を温めましょう。
(3)肉類や米を食べない
体型を気にして肉や米を食べないという方もいらっしゃいますが、これもNGです。
肉や米などの身体のエネルギーになるものは、身体を温める元になる「気(き)」をうみだす働きがあります。気が少なくなると温める力を生み出しにくくなるほか、疲れやすくなったり体調を崩しやすくなります。
野菜や豆類だけではなく、肉や米もしっかりと食べるようにしましょう。
(4)満腹まで食べる・夜遅い時間に食べる・生野菜サラダをよく食べる
「満腹まで食べる」「夜遅い時間に食べる」「生野菜サラダをよく食べる」は、全て胃腸が弱る食習慣です。
胃腸は食べた物を栄養に変える働きをしています。せっかく良い食材を食べても、胃腸が元気でないと栄養に変えることがむずかしくなってしまいます。
食材に気を配るだけではなく、「満腹まで食べない」「21時以降は食事は控える」「野菜は加熱して食べる」などの胃腸にやさしくすることも忘れないようにしてください。
(5)寝不足
食材に気を配っていても、寝る時間を削ってしまうと身体は温まりにくいです。寝ている時間は、身体を温めるエネルギーとなる「気」や「血」を補ったり、ストーブのように温める役割がある「腎」という臓腑を修復しています。
つやプラ世代こそ睡眠をおろそかにすると冷えを招きやすいので、毎日8時間は寝るように心がけましょう。
あてはまるものはありましたか? もし、あてはまるものがあれば、その習慣をやめる努力を今日から始めてみましょう。食と暮らしを見直して習慣をアップデートし、冷えにくい身体を育んでいきましょう。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口 ゆうみ)
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