40歳を過ぎた頃から目立ちはじめる髪のうねり。昔は直毛だったのに、「いつのまにかチリチリとしたうねりが出てきた……」と不安を覚えたことはありませんか? また、生まれつきクセ毛の人が、「以前よりも顕著にクセが現れて扱いにくい!」と嘆くケースも多々あるようです。
なんとなくオバ見えしてしまう、大人の乾燥うねり。ヘアライター&ヘアジャーナリストの筆者が、「一度こうなったら、まとまり感のある髪には戻らないの?」という不安を和らげる、40代・50代の乾燥うねり対策となるとっておきのヘアケアについて、ご紹介します。
■40代・50代の髪のクセが変わるのはなぜ?
直毛の方もクセ毛の方も、若い頃とクセ(髪の歪み)の性質が違うのは、同時に“髪の乾燥”が進行していることも原因に挙げられます。
加齢により水分保水力を失った結果、直毛だった人でも全体的にモサッとした毛が表面に浮いたり、ハチ周りの髪がより一層膨らんだりして、シルエット全体が四角形になってしまいやすいのです。
■他にもある!大人の髪がうねる、ゆがみの原因とは?
一般的に「クセ毛」や「うねり」と言われる髪のゆがみには、「内的」と「外的」のふたつの原因があります。
前述の髪の乾燥の他にも、以下のような要因が挙げられます。
内的な要因
・遺伝による先天性のくせ毛
・ストレスや生活習慣、更年期などによるホルモンバランスの乱れ
・髪のタンパク質不足
・毛穴のたるみ
外的な要因
・度重なる白髪染めやパーマの薬液によるダメージ
・ヘアアイロンなど熱ダメージ
■大人の髪のクセ・うねりを抑える「エイジング対策」4つ
加齢に伴うクセやうねりは以上のような原因が複数重なるため、独特なチリチリ感やモサッとした丸みなど、オバ見え感がアップしやすいのが現実……。
このようなダメージを少しでも落ち着かせるためには、日頃から以下のような髪に対するエイジング対策を行うことが重要となります。
(1)アミノ酸系の保水効果に長けたトリートメントを使う
髪は、なんらかのダメージを受けてキューティクルが傷つくと、髪内部のたんぱく質が外へと逃げだし、内側に「ダメージホール」という空洞ができてしまいます。
本来ならタンパク質でパンパンになっているべき髪の内部が、まるで骨粗鬆症のようにスカスカな状態となるのです。
すると髪は水分を溜め込もうとして、外部の湿気を吸い込んでしまい、それがうねりやクセとなって現れます。
そのためインバスアイテムにはエモリエント効果のあるトリートメントを選び、あらかじめ髪内部を潤い(タンパク質など)で満たすことが必要です。
これに加え、キューティクルの損傷を悪化させないためには、アミノ酸系やベタイン系のシャンプーでマイルドに洗い上げる意識を持つとよいでしょう。
(2)毛穴を引き締めるスパメニューを定期的に取り入れる
髪のうねりの原因に「毛穴のたるみ」があることを知っていますか?
頭皮の毛穴は加齢などによってたるみが生じるため、本来は丸かった毛穴が楕円形になってしまいます。すると、そこから生えてくる毛は楕円の形となって現れるので、結果的にクセ毛になってしまうのです。
これを解消するには、月1回程度のサロントリートメントがおすすめです。
エイジングケア用のトリートメントメニューには、加齢で伸びきった毛穴をキュッと引き締めたり、自分では落としにくい頑固な毛穴詰りを取り除く施術があり、1回でも頭皮状態が変化すると言われます。
汚れのない引き締まった毛穴になると、生えてくる毛も健康的にリセットされやすいので、気になる人は担当の美容師さんやヘッドスパに相談してみましょう。
(3)ドライヤーはうねる毛束の“根元”に当てる
たとえば、髪の中間部分や毛先のクセが気になると、そこばかりブローしていませんか?
ゆがみのある髪の毛は根元からねじれて生えているため、しっかり根元をブローしないと、すぐにクセは戻ってしまいます。
うねりやクセ毛ケア用のスタイリング剤をなじませたら、気になる毛束の根元を引き上げ、先ずは根元側に熱を当てましょう。引っ張り上げながら熱を当てることで、真っすぐなラインが作りやすくなります。
その後、毛先方向に優しく引っ張るようにブローすると、まとまり感がアップします。
(4)ストレートパーマをかける
加齢によるうねりが強くて自分で解決できない場合、ストレートパーマをかけてしまうのも手です。
「ストパーは髪が傷みそうで心配……」という方もいますが、毎日ストレートアイロンを使ったり、クセをカバーするあまりブロー時間が長くなったりする人は、熱ダメージによる乾燥も加速してしまいます。また、うねりがあると髪がきれいにまとまらず、気分的に自信を無くしてしまう人もいるようです。
たとえば特にうねりが気になる梅雨時期だけでも、思い切ってストレートパーマをかけるとよいでしょう。
最近は「コスメパーマ」と呼ばれる、髪に優しくトリートメント効果も兼ね備えた薬剤もあります。美容師さんにアドバイスをいただきながら、ダメージの少ないストレートパーマを選択しましょう。
以上、うねり対策のお手入れ法を紹介しました。ドライヤーの使い方やトリートメント法などは、今すぐにも実践できる簡単なテクニックです。まずはホームケアでできることから改善し、うねりストレスから解放されるとよいですね。
(ヘアライター&ヘアジャーナリスト 小澤 佐知子)
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