体内に活性酸素が発生して細胞にダメージを与える「酸化」は老化の原因として有名ですね。酸化と並んで気を付けたいのが「糖化」。血液中に余った糖が細胞と結びつき、細胞を劣化させる現象です。
糖化した細胞(AGEs/エイジス、エイジズ)は、お顏のくすみやたるみの原因に。糖化の原因は糖質を食べる以外にも、食品に含まれる糖化した細胞自体を身体に取り込むことも原因といわれています。糖化が気になる方は、調理法にも気を使ってみましょう!
■「こんがり美味しそうな焼き色」 に要注意!?
AGEsは、血液中に余った糖と細胞が結びつくだけでなく、食べものに含まれるAGEsがそのまま身体に吸収されることでも体内に蓄積されます。細胞が焦げると表現されることからも推測できるように、焦げた食べものにAGEsは多く含まれます。たとえば、こんがりと焼いたパン。パンに含まれる糖質に熱が加わり、タンパク質と結びくと「糖化した細胞」に。つまり、美味しそうな焼き色こそがAGEsなのです!
■AGEsを増やさないための調理法2つ
(1)タンパク質と糖質を一緒に焼かない!
糖化は、糖とタンパク質が結びつくことで起こる現象です。ですから、タンパク質と糖を一緒に調理することを避けましょう。例えば、お魚の照り焼きより塩焼き、タレに漬けこんだ焼肉より、塩・コショウで焼いたほうがAGEsは少なくなります。
(2)「茶色くなる」調理法を避ける
AGEsが少ない方から順に、生→蒸す→煮る→炒める→焼く→揚げる、となります。見た目に茶色くなるほどAGEsが多くなりますから、ホットサンドウィッチよりサンドウィッチ、焼き魚よりお刺身のほうがAGEsが少ないということです。
食べものからとったAGEsの約7%が身体に蓄積されるといわれています。お顏のくすみやたるみが気になり出したら、調理法にも気を使って糖化を予防したいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ベジフル発酵ジュースとレシピ」(2018年・日東書院本社)、「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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【参考】
※山岸昌一著「早死にしない!老ける食べ方 若返る食べ方」 − 永岡書店