度々話題になる16時間断食。1日の食事時間を8時間以内に限定し、16時間は食事を摂らないという食事法です。
「でも、16時間食事を摂らないだけで本当に痩せられるの?」と、疑問に思いますよね。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、16時間断食について、メリット・デメリットと成功するやり方について解説します。
■16時間断食とは?
16時間断食とは、1日の中で16時間はゼロカロリーで過ごし、食事を摂っていい時間を8時間に制限するダイエット方法のこと。
食事を摂る時間を制限することで、規則正しい食生活にしやすかったり、一食あたりの食事量を増やすことができたりするなど、ダイエットをする上でとても効果的な方法です。
元々は、スウェーデンのマーティン・バークハンという方が考案した「リーンゲインズ」という名前のダイエット方法で、その後世界中に広まっていきました。
16時間や8時間に特別な効果があるわけではないのですが、食欲をコントロールする上でとても効果的なダイエット方法です。
■16時間断食のメリット
16時間断食が人気の理由は、食事に対するストレスを減らして、満足度が高まることです。ここでは16時間断食のメリットについて解説します。
一食あたりの食事量が増やせる
16時間断食は、一食あたりの食事量を増やせることが大きなメリットです。
体重を落とすときの食事で困るのが、1回の食事での食事量が少なくなってしまって満腹感が出ないこと。しっかり食べることができず、食事に満足ができません。
しかし、16時間断食をすることで、8時間の中に1日全体の食事を全て詰め込めるようになるので、一食あたりの食事量を増加させることができます。
ですから、ダイエット中の食事で満腹感が感じられないという人にとてもオススメのダイエット方法です。
食欲のある時間に食事量を多くできる
16時間断食では、食欲のある時間帯の食事量を多くでき、食欲のない時間帯の食事量をなくすことができることが大きなメリット。
後ほど詳しく解説しますが、食事を摂る8時間はどの時間に設定してもOK。ということは普段食欲がない時間を外して、食欲が最も出る時間帯により多く食事を摂ることが可能になるのです。
つまり、朝に食欲が出ず、夕方に最も食欲が出る人は、朝食を断食時間に設定し、12時〜20時を食事時間に設定することも可能。
元々、食欲が出ない時間帯に食事を摂ることはせず、食欲が高い時間帯にに多く食べる事ができるようになり、食事の満足度も大きく上げることができるのです。
■16時間断食のデメリット
好きな物を好きなだけ食べていいわけではない
16時間断食は、食事を摂っていい時間では好きな物を好きなだけ食べていいわけではありません。好き放題食べると逆に太ってしまうことも。
そもそも体重の増減は、摂取エネルギー量と消費エネルギー量の差によって決まります。摂取エネルギー量が消費エネルギー量よりも多いと体重は増加しますし、少ないと体重は減少します。
当然、8時間の間で、自分が消費するエネルギー以上にエネルギーを摂取してしまうと体重は増加します。
良くある誤解ですが8時間にも16時間にも特別な効果はありません。
必ず適切なカロリーコントロールをするようにしましょう。
空腹感のある時間は必ず出てくる
16時間断食を行っている最中は、必ず空腹感のある時間が出てくることもデメリット。その時間に食事を摂ることができません。
16時間食事を摂らない時間帯を作るこの方法。必ず空腹感を感じる時間帯が出てきます。
特に昼から夜を食べる時間に設定した場合、朝の食欲は以前よりも大きくなるでしょう。夕食から次の食事までの時間が大幅に空いてしまうからです。
慣れてくると少し楽になることはまちがいありませんが、ある程度の空腹感を感じることは覚悟しましょう。
■16時間断食のやり方
任意の8時間を食事を摂る時間に設定する
まず行うことは、1日の中で、連続した8時間を食事を摂る時間帯に設定することです。
この8時間はどの時間帯でも構いません。やりやすい時間帯を選びましょう。
オススメするのは自分が最も食欲が少ない時間を外し、最も食欲が高い時間を含めることです。
人の生体リズムには個人差があり、朝に食欲が大きくなる人がいる一方で、夜に高くなる人もいます。逆に食欲が低くなる時間も個人差があります。
食欲が高まる時間を食事を摂る時間帯に設定することで、その時間の食事量を多くすることができ、食事の満足感を高めることができます。
また、食欲が低い時間であれば食事を摂らなくても耐えやすく、その後の食事でストレスを解消することができます。
「朝食は多くとった方がいい」「夕食は少なくした方がいい」というようなイメージがあると思いますが、1日全体の食事量が同じであれば、特に違いはでません。イメージに惑わされずに自分の生体リズムに合わせて8時間を設定しましょう。
16時間はゼロカロリーで過ごす
食事を摂る8時間以外の16時間はゼロカロリーで過ごしましょう。
カロリーをとることはNGですが、ゼロカロリーの水分や炭酸飲料などは可能です。16時間の間にどうしてもお腹が空く時間が出てきますが、その際は水分をとってやり過ごすようにしましょう。
たまに「16時間は一切飲み食いしてはいけない」と勘違いしている方もいますが、この暑い時期、水分を摂取しなければ熱中症につながってしまいます。かならず適切に水分を摂取するようにしましょう。
8時間の中に今までの食事量を入れるようにする
最後に、食事がとれる時間帯の8時間に、今までの食事を入れるようにしましょう。
例えば、12時〜20時を食事時間に設定した場合、今まで朝食で食べていたものを昼食や夕食に含めて食べてもOKですし、おやつに朝食分を食べてもOKです。
また朝8時〜16時までを食事可能な時間に設定したら、今まで夕食で食べていた内容を朝・昼に含めるようにしたり、食事時間を早めたりしましょう。今までよりも満腹感が大幅に高まってきます。
一方で体重を落としたい場合、今までよりも少し食事量を減らすことが必要になります。例えば、朝食でお米を食べていたのであれば、お米以外をお昼や夕食に回し、1日全体の量を減らすなどをする必要があります。
このように8時間の中に収めることで、無理なく満腹感を高めてダイエット効果を得ることができるのです。
以上、ご紹介したように、16時間断食は満腹感を高めて、体重を管理するためにとても効果的なダイエット方法です。しかし、16時間断食すれば好きな物を好きなだけ食べていいわけではなく、規則正しい食生活を作るための効果的な方法の一つです。無理のない自分に合わせた食事方法を見つけ、健康的な体を作っていきましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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