ダイエットのためにプロテインを摂ることは、とても効果的です。しかし間違った摂り方をすると、逆に体重を増加させて太ってしまう原因に……。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、間違った太るプロテインの摂り方と、効果的にプロテインを使うための方法について解説します。
■太るプロテインの摂り方
プロテインは、たんぱく質を摂取するためのサプリメント。正しくたんぱく質を摂ることで、食欲を抑制して余計な食事を防いだり、お肌や髪の毛の材料となり状態を保ちやすくしてくれたりします。
しかし間違った摂り方をすると、ダイエットどころか体重は増加し、太ってしまいます。太るプロテインの摂り方について解説します。
食事を変えずにただ足すだけでは太る
プロテインを飲んで最もやりがちな失敗は、今の食事にただプロテインを足すだけの飲み方。摂取エネルギー量を追加するだけになり、太ってしまいます。
長期的な体重の変化は、摂取エネルギー量に対する消費エネルギー量の差によって決まります。摂取が多ければ体重は増加し、消費が多くなれば体重は減少します。
忘れられがちですが、たんぱく質には1gあたり4kcalのエネルギー量が含まれます。ですからプロテインには、たんぱく質由来のエネルギー量が多量に含まれます。
例えばプロテインブランドの「ザバス」のココア味では、一食あたり20gのたんぱく質が含まれ、それだけで80kcalのエネルギー量となります。取り除けていない脂質や糖質からのカロリーも加算され、トータルでは一食あたり110kcal程度のエネルギー量に。
110kcalは、ごはんお茶碗1杯(中盛150g=234kcal)の半分近いエネルギーです。ですから、今の食事を変えずにただプロテインを足すだけだと、ごはんお茶碗半分をただ足すだけとほぼ同じ意味を持ちます。
プロテインは、ただ飲めば痩せるといったサプリではありません。摂った分のカロリーを他の食事からしっかりと引いて摂取するようにしましょう。
牛乳で溶かすと太る
太りやすいプロテインの摂り方の一つは、牛乳でプロテインを溶かすこと。
昔から行われている割り方ですが、牛乳からカロリーを摂取するため、体重増加につながる可能性があります。
牛乳は、100gで61kcalのエネルギーを持っています。先ほどの「ザバス」のココア味を牛乳100gで割ると、合わせて171kcal。これは、お米お茶碗2/3杯のカロリーを超えてきます。
「プロテインは、牛乳で溶かさないとまずくて飲めない」というのは昔の話。今は水で溶いても美味しく飲める商品がたくさんあります。減量目的でプロテインを摂る場合は、水などカロリーがないもので割って飲みましょう。
■痩せるのに効果的なプロテイン活用法
プロテインは正しく使うことで、効果を発揮します。痩せるのに効果的なプロテイン活用法を二つ紹介します。
朝食代わりに飲む
今までの朝食代わりにプロテインを飲むことは、ダイエットのためならおすすめ。忙しい朝に、低カロリーで高タンパク質な食事を手軽に摂ることができます。
プロテインのメリットは、手早く低カロリーにたんぱく質を摂ることができること。シェイカーに粉と水を入れて混ぜるだけですので、すぐに飲むことができます。
朝食の準備をするのが負担だった方や、「朝はそんなに食欲が出ないから、あまり食べたくない」という方は、ぜひプロテインを使ってみてください。
おやつにプロテインバーを摂る
おやつにプロテインバーを摂ることも効果的。摂取エネルギー量を減らすことができ、たんぱく質も多く摂ることができるからです。
プロテインといえば、粉というイメージがあると思いますが、チョコシリアルバーのような形状でも販売されています。
例えば、アサヒグループ食品が出している「1本満足バープロテイン」のチョコ味は、一本あたり183kcalでたんぱく質は15g。200kcalを超えてくるチョコのお菓子が多い中で、183kcalのこの商品で済ませれば、摂取エネルギー量を減らすことにつながり、たんぱく質も多く摂ることができます。
午後は仕事の疲れが出てきて集中力が途切れがち。おやつで気分転換をしたいところですが、食べすぎると太ってしまいます。
プロテインバーを食べることで、摂取エネルギー量を減らしてたんぱく質摂取量を増やすことが可能になります。
たんぱく質はダイエットをする上でとても大切な栄養素。それを手軽に補給できるプロテインを上手に使うことで、ダイエットを効果的・効率的に進めることができます。しかし、間違ったプロテインの摂り方をしていては、逆に体重の増加につながってしまいます。正しくプロテインを飲んで、上手にダイエットを進めましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
【関連記事】
・1日1分で痩せ体質に!40・50代がすべき簡単エクサ[動画あり]
・40・50代が痩せやすくなる!夏の朝にすべきこと4つ
・40・50代から始めるべき「太らない方法」4つ
・40・50代からすべき骨盤底筋トレ で下腹凹ませ&尿漏れ予防
【参考】
※消化器内科医に聞いた、食欲抑える食べ物ベスト3 – ミールプレップ
※ザバス ホエイプロテイン100 – 明治
※食品成分データベース – 文部科学省
※1本満足バー プロテインチョコ – アサヒグループ食品