40・50代特有の悩みといえば体型の変化。特にお腹周りに悩みを抱える人は多く、「体重が変わらないのにぽっこりとお腹がでてきてしまった」なんてことも……。
なぜ、体重が変わらなくてもぽっこりとお腹が出てきてしまうのでしょうか?
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、体重が変わらなくてもぽっこりと出てきてしまうお腹の原因と対策について解説します。
■ぽっこりお腹の原因は筋肉量の減少
体重が増えていないのにぽっこりとお腹が出てきてしまう原因の一つは、筋肉量の減少にあります。
筋肉量が減少し、代わりに脂肪がついたことで、お腹周りがたるんできてしまうのです。
筋肉は脂肪と比較して、同じ重量でも20%程度サイズが小さく、固く引き締まっているという特徴があります。
ですから体重が変わらなくてもお腹周りの筋肉量が減少すると、ぽっこりとお腹が出てきてしまうのです。
特に40・50代は筋肉量が減少し、脂肪が増加しやすい世代。女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると筋肉量が減少しやすくなり、内臓脂肪も増加しやすくなります。
■筋肉量を増やしてぽっこりお腹を凹ませるために行うこと
運動をする習慣をつける
ぽっこりお腹を凹ませるために効果的なのは運動。筋肉に刺激を入れることで筋肉量は増加し、ぽっこりお腹を防いでくれます。
筋肉を増やすためには、筋肉に刺激を入れることが大切。筋トレが最も効果的なのですが、他にも早歩きでのウォーキング、ヨガ、ピラティスなど、日常生活よりも少し強めの運動をすることで筋肉量を増加させる刺激をいれることができます。
何より大切なのは運動を続けること。運動を続けることで筋肉量を増やしキープすることができますから、継続できる範囲で楽しく運動をしていきましょう。
タンパク質を多く摂る
タンパク質を多く摂ることも、筋肉量を増加させるためには大切です。筋肉にとって大事な栄養素を十分にとることで、運動効果も十分に得ることができます。
運動によって筋肉が増える刺激が入ったとしても、材料となるたんぱく質摂取量が足りないとあまり増加しないどころか、逆に筋肉が分解されて減ってしまうかもしれません。
タンパク質を効果的に摂るためにはお肉・お魚を中心に大豆製品・卵・乳製品などがおすすめ。
毎食必ず、たんぱく質が多く含まれている食品を最低一品は入れるように意識しましょう。
7時間以上の睡眠をとる
十分な睡眠をとることも、筋肉量を増やすためにとても大切です。筋肉を増やすためのホルモン分泌が増加し、分解させるホルモン分泌が減少するためです。
十分で質の高い睡眠をとると、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは筋肉量を増加させるホルモンで、不足すると運動をしてもタンパク質を十分にとっても筋肉量が増えにくくなります。
また睡眠不足になると筋肉を分解するコルチゾールというホルモン分泌が増加して、筋肉量の低下を加速させてしまいます。
アメリカの睡眠に関する学術研究団体のNational Sleep Foundationによると、一般的な成人は7〜9時間の睡眠が推奨されています。
人は年齢を重ねるごとに眠りにくくなってきますが、良い睡眠を長くとれるように意識して過ごすと良いでしょう。
体重が変わらなくてもぽっこりとお腹が出てきてしまうのは、筋肉量が減少し脂肪が増加してしまうから。それにはエストロゲンの減少など、40・50代特有の理由も関わっています。筋肉量は何歳からでも増加させることが可能です。年齢で諦めることはせず、今からでも少しずつ出来ることを行い美しい体型を作っていきましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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【参考】
※元気で中高年を過ごすために(PDF) – 労働者健康安全機構
※How Much Sleep Do You Really Need? – National Sleep Foundation