「太るから」と、夜に多く食事を摂ることを控えている人は多いのではないのでしょうか?
しかし実は、夜に食事を摂ること自体は、太ることにつながらないのです。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、夜に遅く食べても太らない理由の解説と、40代・50代が痩せるためにおすすめの食事の仕方について解説します。
■夜に遅く食べても太らない
そもそもなのですが、夜遅くに食べても特別太ることはありません。なぜなら体重は、エネルギー収支により決まるからです。
エネルギー収支とは、摂取エネルギー量と消費エネルギー量の差。摂取エネルギー量が多いと体重は増えますし、消費エネルギー量が少ないと体重は減少します。
これは時間帯に関係なく働くため、摂取エネルギーや栄養素が同じであれば、体の変化に違いはでません。むしろ、夜に多く食べた方が体重や脂肪の落ちが大きかったという調査報告もあるくらいです。
例えば、イスラエルで行われた調査では同じ食事内容を、1日全体で均等に分けたグループと夕食に多く摂ったグループにおいて、夕食に多く摂ったグループの方が体重・体脂肪減少が大きかったという報告もなされているくらいです。
もちろん、この研究報告一例で夕食に多く食べた方が良いとはいいきれませんが、必ずしも夜に多く食べることが太るわけではないということはできます。
■痩せたい40・50代の食事のコツ
食欲のある時間を多めに、少ない時間を少なめに
夜に遅く食べても太らないならば、食欲のある時間に食事を多めにとって、少ない時間に食事を少なめにすることがおすすめです。ストレスを少なくして、ダイエットを継続しやすくなります。
夕食に最も食欲が出るけれど我慢したり、朝は食欲がでないけれどもできるだけ多く食べようとすると、継続するのに大きなストレスが溜まります。こういったストレスが毎日かかっていては、ダイエットを継続することは難しくなります。
ダイエットは継続することが最も大切で、継続するためには自分に合った方法で食べる必要があります。
ストレスを減らして継続しやすくするためには、自分がどの時間帯で食欲が一番出るか把握し、それに応じて食事量を調整すると良いでしょう。
高タンパクを意識した食事に
40代を過ぎると体のたるみが気になる人が増えますが、その原因の一つは筋肉量の低下。筋肉量が低下し脂肪が増えると、体のサイズは大きくなり、たるみが目立つようになります。
筋肉量をキープするためには、たんぱく質を多く摂ることが大切。たんぱく質は筋肉の材料になるため、不足すると筋肉が落ちやすくなってしまいます。
たんぱく質はお肉・お魚・大豆製品から多くとることが出来ます。意識して毎回の食卓に、お肉かお魚か大豆製品を含めるようにしましょう。
食べ過ぎたからといって翌日食べる量を少なくしない
40・50代のダイエットで良くやってしまうミスが、食べすぎた翌日の食事を少なくしてしまうこと。たんぱく質が不足して、筋肉量の低下に繋がってしまいます。
休日などで食べ過ぎると、糖質や脂質は過剰摂取になりますが、たんぱく質は不足している傾向が強くなります。食べ過ぎたからといって翌日に食事量を減らしすぎると、たんぱく質の不足が続き、筋肉量が落ちやすくなってしまいます。
1日だけだったら大きな影響が出ませんが、これが何回も繰り返されると、少しずつ筋肉量の落ちが加速すると考えられます。
一回の食べすぎで脂肪は大きく増えたりしません。焦らずに、翌日はいつも通りの栄養バランスの摂れた食事を摂ることを意識しましょう。
「夜遅くに食べると太る」と思われがちですが、それは間違いで、1日全体での食事の摂り方が最も大切になります。自分に合わない食事の仕方をしていると、ダイエットを継続することが難しくなります。高たんぱく質を中心に栄養バランスの良い食事を続けて、美しいボディラインを作っていきましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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