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痩せたいなら摂るべき!?太りにくい脂質の見分け方

管理栄養士
今井尚美

「脂質=太る」という印象が強いですが、全ての脂質が太るというわけではありません。適量の脂質を摂取することは、美容・健康に役立ちます。

痩せたいなら摂るべき!?太りにくい脂質の見分け方

管理栄養士の筆者が、ダイエットのためにさけたほうが良い脂質&太りにくい脂質の種類をご紹介します。

■「脂質=太る」は間違い!?

「脂質=太る」は間違い!?

「脂質」はホルモンを作る材料でもありますし、腹持ちが良いためかしこく摂取するとダイエットにも役立ちます。

もちろん、他の栄養素に比べてカロリーが高いため、摂りすぎは太る原因につながります。なので、「太りにくい」「良質」な脂質を摂取するのがポイントになります。

■ダイエット中にさけるべき脂質

ダイエット中にさけたほうが良い脂質とは、「飽和脂肪酸」という種類の脂質。

飽和脂肪酸はバターやラード、牛脂、肉の脂身、菓子類などに多く含まれており、過剰に摂取した分は皮下脂肪、あるいは内臓脂肪として身体に蓄積されてしまいます。そのため、食べ過ぎには注意が必要です。

また、コレステロール値を上げる場合もあるため、生活習慣病などの対策のためにも控えめにすることをおすすめします。

■太りにくい&良質な脂質4つ

(1)DHA(ドコサヘキサエン酸)

「DHA」は青魚などに多く含まれる脂質ですが、血流を良くする効果やストレスを緩和させて精神を安定させる効果が期待できます。血流が良くなり細胞に酸素や栄養素が十分に行き渡ると、代謝が上がり痩せやすくなります。

DHAは加熱に弱く、調理の過程で損失しやすいという特徴をもっています。なので、DHAを含む食品は、生で食べたりスープにして汁ごと摂取したり、炊き込みご飯にしたりなどの工夫をして摂取するのがポイントです。

1日の摂取量&DHAを含む食品

食事摂取基準(2020年版)によると、「EPA」や「DHA」、その他にも「αリノレン酸」などをあわせた“n-3系脂肪酸”の1日の目安量は、30~49歳女性は1.6g、50~69歳女性は1.9gと定められています。身体に良い脂質ですので、なるべく毎日こまめに1g程度を摂取することをおすすめします。

マグロやイワシ、サバなどの青魚に豊富に含まれています。サバ缶やイワシ缶、ツナ缶にも多く含まれているため、手軽にDHAを摂取することができますね。

(2)EPA(エイコサペンタエン酸)

「EPA」もDHA同様に血流を良くする働きがあるため、代謝UPなどに役立つ栄養素です。また、魚油に含まれるEPAやDHAは、「褐色脂肪細胞」という脂肪を燃やす細胞の増加を促し、体脂肪を減らしたり体温を上げたりする効果が期待できるのだそう。

痩せ効果が高いEPAやDHAですが、意識しないとなかなか摂取できないため、魚の缶詰を利用するなどして摂取量を上げましょう。

1日の摂取量&EPAを含む食品

摂取量や含まれる食品は、DHAと同様になります。魚の缶詰や刺し身など、手軽に食べられるものも利用しましょう

(3)中鎖脂肪酸

「中鎖脂肪酸」は体内で素早く分解されてエネルギーとして利用されるため、体脂肪が蓄積しにくいといわれています。

また、「血中アディポネクチン」の濃度が増加することも報告されています。アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンですが、糖質やコレステロールの代謝を促す働きがあるため、肥満予防やダイエットに役立ちます

1日の摂取量&中鎖脂肪酸を含む食品

中鎖脂肪酸は牛乳やヤシ油などにも多く含まれていますが、市販のMCTオイルを使うのがおすすめ。MCTオイルは中鎖脂肪酸100%のオイルなので、効率よく中鎖脂肪酸を摂取することができます。

味や匂いもほとんど無いため、味噌汁や卵料理、ヨーグルトなどに混ぜて使うことができますよ。

1日の摂取量が決まっているわけではありませんが、1日に小さじ1~大さじ1杯程度を摂取すると良いでしょう。

(4)オレイン酸

「オレイン酸」は血中コレステロール値を下げる働きがあるため、体調管理に役立つといわれています。腸の動きを活発にさせる働きもあるので、便秘解消効果も期待できるのだとか。

野菜やフルーツを摂取しているのに便秘気味だという人は、オレイン酸もあわせて摂取してみると良いかもしれません。便秘が解消され代謝が良くなると痩せやすくなるため、ダイエットにも役立ちます。

1日の摂取量&オレイン酸を含む食品

ピーナッツやアーモンド、オリーブオイルなどに多く含まれています。加熱にも強いため、サラダなどの生食だけではなく、味噌汁や炒めものなどの料理に使うのもおすすめです。

ピーナッツやアーモンドは「ビタミンE」や「食物繊維」が多いため、間食に食べるのも良いですね。オリーブオイルには「ポリフェノール」や「ビタミンE」などの成分が含まれているため、美容にも役立つ油だといえます。

オレイン酸についても、1日の摂取量が定められているわけではありません。アメリカ合衆国食品医薬品局(FDA)によると、動物性食品から摂取する飽和脂肪酸のうち大さじ2杯をオリーブオイルに置き換えることで、冠動脈性心疾患のリスクを下げる可能性があるのだそう。

そのため、日本人に当てはまるわけではありませんが、1日に使う油の大さじ2杯をオリーブオイルに置き換えることを意識すると良いでしょう。

太る印象が強い「脂質」ですが、かしこく摂取することで痩せ効果を発揮することがあります。もちろん摂りすぎはNGですが、ご紹介した脂質はいずれも身体に良い影響をもたらすメリットが大きいため、適量を食事に取り入れてみてくださいね。

(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)

 

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【参考】
飽和脂肪酸 – わかさ生活

DHA(ドコサヘキサエン酸) – わかさ生活

日本人の食事摂取基準(2020 年版) – 厚生労働省

EPA(エイコサペンタエン酸) – わかさ生活

魚を食べると体脂肪が燃焼するメカニズムを解明 EPAとDHAの効果 – 糖尿病ネットワーク

中鎖脂肪酸 – わかさ生活

アディポネクチン – わかさ生活

オレイン酸 – わかさ生活

オリーブオイルの健康性 – 日清オイリオ

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