オイルはカロリーが高いため、以前はダイエットの敵のように思われていましたね。ですが最近、良質のオイルには、お肌や血液の健康を守るなど、美容と健康に役立つ働きのあることが知られるようになってきました。
東洋医学では、身体の中の油分が不足しても便秘になると考えられています。普段から脂質の少ないさっぱりした食事を好み、お肌の乾燥や便秘が気になる方は、食べものからとる油分が足りていないのかも知れません。
健康と美容に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、腸活にもおすすめの良質オイルを3つご紹介いたします。
■腸活サポートになる良質オイル3つ
(1)オリーブオイル
オリーブオイルに含まれるオリーブ由来のポリフェノールは抗酸化力が高く、身体を酸化から守ってくれる良質オイルです。それだけでなく、オリーブオイルの主成分であるオレイン酸は、腸に潤いを与え、スムーズな排出をサポートする働きがあるといわれています。
(2)ココナッツオイル
脂肪酸には種類があるのですが、ココナッツオイルの主成分である中鎖脂肪酸は、消化液を必要とせず、そのまま肝臓に運ばれてケトン体というエネルギーになります。そのため、消費が早く脂肪として蓄積されにくい脂肪酸です。
日頃からダイエットを心がけているために食事からとる油分が少ないと感じている方は、消費されるスピードの速いココナッツオイルを取り入れてみましょう。
(3)亜麻仁油
亜麻仁油は、体内で合成することができず食べものから摂る必要のあるα―リノレン酸を多く含んでいます。α―リノレン酸は、体内でDHAやEPAに変換され、血管や血液の健康を守ります。冬は、寒さから血液の流れが悪くなりやすい季節ですから、血液の流れをスムーズにする成分を積極的に摂ることは大切です。目の下のクマ、クスミ、手足の冷えなどが気になる方の腸活サポートに◎。
■腸活サポートになる良質オイルの摂り方
調理用のオイルとして上記のオイルを使用しても良いのですが、腸活を重視するなら以下のような「サプリメント的な摂り方」がおすすめです。
・お味噌汁にオリーブオイル
・ヨーグルトにココナッツオイル
・納豆に亜麻仁油 など
いずれも、大さじ1/2程度から始めてみましょう。
脂質は三大栄養素の一つでもあり、身体に欠かせない栄養素です。良質の脂質をとって、腸活にも役立てたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ベジフル発酵ジュースとレシピ」(2018年・日東書院本社)、「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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