夏は、夏バテなどで食生活が乱れたり身体が冷えることで、太りやすい季節です。
管理栄養士の筆者が、痩せ体質に導く「おすすめの漬物」をご紹介します。
■夏太りの原因とは
夏は食欲が落ちやすいため痩せるイメージが強いですが、実は太りやすい季節です。基礎代謝量は季節によって変動するのですが、夏は冬よりも基礎代謝量が少ないため、痩せにくいといわれています。
また、身体が冷えるということも太る原因につながります。冷たい食べ物や飲み物を摂ったり、冷房で身体が冷えることで血行が悪くなると自律神経が乱れ、その影響で代謝が落ちると太りやすくなるのだそう。
食事で夏太り予防
夏太りを予防するためには、痩せ効果が期待できるものを食事に取り入れましょう。夏でもさっぱりと食べられて栄養価が高い「漬物」がおすすめです。
自宅でも簡単に作ることができるため、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
■夏におすすめ!痩せたい人が食べるべき漬物3つ
(1)ピクルス
ピクルスとは、野菜をお酢に漬けて作られた洋風の漬物のこと。さっぱりとしているため、食欲が落ちがちな夏でも食べやすいですよ。
また、お酢に含まれる「アミノ酸」や「クエン酸」には、血流を良くする効果が期待できるため、血行が悪くなりやすい夏には特におすすめです。
お酢は、毎日継続的に摂取すると内臓脂肪を減らす効果があると報告されているため、ピクルスはダイエット効果が高い漬物だといえます。きゅうりやピーマン、パプリカなどのお好みの野菜をピクルス液に漬けて、なるべく毎日食べるようにしましょう。
作り方
(1)まずは、鍋にお酢と水を1:1の割合で入れてひと煮立ちさせ、火を止めてからお好みの甘さになるようはちみつを加えて、ピクルス液を作ります。
(2)消毒した保存容器に食べやすくカットした野菜を入れて、上から(1)を注ぎ入れたら完成です。半日ほど冷蔵庫に置いてから食べてると美味しいですよ。
おすすめの食べ方
クエン酸には「カルシウム」の吸収を助ける効果があるため、カルシウムが豊富なチーズを組み合わせて食べると、骨の健康維持にもつながりますよ。
(2)梅干し
梅に含まれる「ムメフラール」という成分には、赤血球の形を調整する作用があり、それにより血流を改善する効果が期待できます。
また、梅にも「クエン酸」が含まれており、胃や腸に存在する悪玉菌の増殖を抑える働きもあるのだそう。胃腸の健康が保たれると消化吸収がスムーズに行われるため、代謝が上がりやすくなり痩せ体質に導びかれます。
梅もピクルスと同様、酸味でさっぱりと食べられるため、夏のダイエットにおすすめの漬物ですよ。
作り方
(1)梅のヘタをとって洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
(2)消毒した容器に塩を敷いてから梅をのせます。その後も、塩と梅が交互になるようにのせていきます。
(3)容器の上に重しをのせて、3~4日間冷暗所で保存します。
(4)3~4日後、梅から水分が出てきたら重しを軽くし、さらに1週間保存します。
(5)1週間後、梅を容器から取り出してザルの上に広げ、日向に置いて3日ほど干せば完成です(1日1回ほど、梅干しの上下を入れ替えましょう)。
おすすめの食べ方
きゅうりやオクラなどの野菜と和え物にしても良いですが、温かい甘酒にプラスしても美味しいですよ。甘酒に豊富な「ビタミンB1」には糖質の代謝を助ける働きがあるため、ダイエット効果や疲労回復効果が期待できます。
甘酒の自然な甘さと梅干しの酸味がマッチして飲みやすいため、ぜひ試してみてくださいね。
(3)水キムチ
水キムチは、野菜についている「乳酸菌」によって発酵させた漬物で、辛味もなくさっぱりと食べられるのが特徴です。善玉菌である乳酸菌が豊富なため、夏の胃腸疲れ解消にもおすすめです。
ミニトマトやパプリカなどの野菜に含まれる「食物繊維」は腸内で善玉菌のエサとなるため、水キムチは腸活効果が高い漬物だといえます。腸内環境が整うと、老廃物の排出や栄養素の消化吸収がスムーズに行われるため、代謝が良くなり痩せやすくなるでしょう。
作り方
(1)米のとぎ汁(2〜3回目のもの)500mlとスライスしたにんにく、千切りにしたしょうがを鍋に入れて煮立たせた後、火を止めて冷ましておきます。
(2)お好みの野菜(リンゴやミニトマト、パプリカ、きゅうりなど)を食べやすい大きさにカットして容器につめます。
(3)全ての野菜が(1)の汁で浸かるよう上からかけて、ラップをします。半日~2日ほど常温で置いて、乳酸発酵による酸味が出てきたら完成です。常温で置くことで発酵が進みます。完成したら冷蔵庫に移してください。
おすすめの食べ方
漬け汁も栄養価が高いため、汁ごと食べることがポイントです。そうめんやサラダのトッピングにしても美味しくいただけますよ。
食卓で脇役になることが多い「漬物」ですが、実は痩せ効果が高いです。夏太り対策のために、ぜひ漬物を食べる頻度を上げてみてください。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※Vol.37:中高年の「夏太り」を斬る! – 豊橋ハートセンター
※増加中! 夏太りはこうして防ぐ – 沢井製薬
※肥満気味の方の内臓脂肪減少 – ミツカン