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更年期の不調が重くなる人の特徴3つ


つやプラ編集部

感じ方に個人差がある更年期の不調。なかには、「自分ばかりなぜ症状が重いの?」と不安に感じている人もいるのではないでしょうか。

更年期の不調が重くなる人の特徴3つ

今回は、横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長の医師、横倉恒雄先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、「更年期の不調が重くなる人の特徴」について教えていただきました。

■更年期の不調が重くなる人の特徴

次のような人は更年期の不調が重くなる傾向にあります。

(1)エストロゲンが減少している人

エストロゲンの減少でさまざまな機能が衰えるため、更年期になるとさまざまな不調があらわれます。

エストロゲンは生殖器官の発育や維持をするための女性ホルモン。妊娠や出産で重要な役割を果たしますが、それ以外にも次の働きがあります。

・骨や血管を丈夫に保つ

・コレステロールを調整する

・記憶力や集中力を正常に保つ

・肌や髪の潤いや弾力を保つ

・精神を安定させる

エストロゲンが減少すると、以上の機能が衰えるのです。

またエストロゲンの分泌量は増減を繰り返し、大きくゆらぎながら徐々に低下する点も特徴です。

更年期は、エストロゲンの変化に対応しようとして自律神経に負担がかかり、自律神経の乱れによるさまざまな不調に悩まされる傾向にあります。

(2)真面目で頑張り屋な人

真面目頑張り屋、神経質、完璧主義などの性格を持つ人は、更年期の不調が重くなりがちです。

これらの性格は精神的ストレスを抱えやすく、ストレスはホルモンバランスや自律神経を乱れさせて更年期の不調を悪化させます。

(3)ストレスを抱えやすい環境にいる人

更年期は仕事への復帰や子どもの成長に伴う子育ての変化、子どもの巣立ち、親の介護といった生活環境の変化が重なりやすい時期です。

生活環境の変化が大きいとストレスを抱えやすくなり、ホルモンバランスや自律神経が乱れて更年期の不調が重くなる傾向にあります。

■更年期の不調が気にならない人の生活習慣

更年期の不調に対する感じ方は、生活習慣の影響を受けるといわれています。

更年期の不調が気にならない人の生活習慣を参考にして、日常の過ごし方を見直しましょう。

(1)バランスの整った食事を摂っている

バランスの整った食事を摂っている人は、ホルモンバランスが整いやすいため、更年期の不調が気にならない傾向にあります。

まずは、毎日3食を規則正しく摂るようにしましょう。

女性ホルモンと似た作用のある大豆イソフラボンや、ホルモンバランスを整える効果が期待できるビタミンEを摂るのもおすすめです。

また、カルシウムビタミンDの摂取は、更年期特有の症状のひとつである骨粗しょう症の予防に役立ちます。

(2)適度に運動をしている

適度に運動している人は、運動をしていない人に比べて、更年期の不調が重くなりにくい傾向にあります。

更年期の不調を予防したい場合は、有酸素運動を無理なく楽しく続けて体調を整えるといいでしょう。

有酸素運動とは全身を動かして酸素を取り込みながら行う運動で、ウォーキングジョギング、水泳、ダンスなどが当てはまります。

(3)ストレスケアをしている

ライフイベントの多い更年期は、生活環境も変わりやすくストレスを抱えやすい時期です。

日頃からストレスケアを実践すると、更年期の不調の予防に役立ちます。

まずは、良質な睡眠を確保してストレスを軽減しましょう。

時間がとれる場合は、ヨガ瞑想などのリラクゼーションを日常生活のなかに取り入れるのもおすすめです。

■更年期の不調がつらい場合は漢方薬もおすすめ

更年期の不調が重くなる人の特徴3つ

更年期の不調を改善したい場合は、漢方薬もおすすめです。更年期の不調が重くなる原因であるホルモンバランスおよび血流、自律神経の乱れを整えることで、心身の不調の根本改善を目指すことができます。

また、更年期によく起きるイライラや落ち込みなどの精神症状や、腹痛や関節痛などの身体症状、ホットフラッシュやほてりなどの血管に関する症状にもアプローチすることができます。

漢方薬は更年期に重くなりがちな心とからだのさまざまな不調に対して有効とされています。

更年期の不調が重くなる人におすすめの漢方薬を2つご紹介します。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

肩こり、頭痛、めまいがあり、のぼせ気味の人におすすめです。滞った血(栄養)の巡りをよくし、血流の改善や炎症、止血、更年期の不調に役立ちます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

精神不安があって、動悸、不眠がみられる人におすすめです。エネルギーの巡りを改善し、気持ちを落ち着かせることで、不眠、動悸、神経症に用いられます。

慢性的なのぼせや動悸、精神不安に悩んでいる場合には、中長期的な服用で体質からの改善を目指しましょう。

また、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合わない場合、十分な効果を得られないだけでなく、副作用が生じることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師などにご相談ください。

最近はオンラインで漢方薬の専門家に、自分に合った漢方薬を気軽に無料相談できるサービスもありますので、試してみるのもいいでしょう。

■更年期の不調が重い場合は生活習慣を改善しよう

更年期はエストロゲンが減少するため、なかには重い不調を抱える人もみられます。頑張り過ぎる性格や生活環境の変化はストレスを抱える要因にもなり、さらなる不調の悪化につながることもあります。

生活習慣を改善して、更年期の不調が悪化するのを予防しましょう。

 

【監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生 プロフィール】

監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生

医学博士/医師(婦人科、心療内科、内科など)。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。新刊本『今朝の院長の独り言』(青春出版社)は10万人の患者が癒されたポジティブなメッセージに溢れていると話題に。

【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】

漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん

薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。

 

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更年期の悩みに◎摂るべき食材と効果的な食べ方

【参考】
更年期女性のヘルスリテラシー、健康の社会的決定要因と更年期症状、生活習慣病、抑うつとの関連 – 日本衛生学雑誌

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