眠気覚ましやダイエットに役立つため、「コーヒー」を常飲している方は多いでしょう。しかし、飲み方次第では不調を招いてしまう場合があります。
管理栄養士の筆者が、40・50代がさけるべきコーヒーの飲み方をご紹介します。
■コーヒーに含まれる成分
コーヒーは、「カフェイン」「クロロゲン酸」といった栄養成分が含まれているのが特徴です。
カフェインには脳を活性化させる作用があることから、“眠気覚まし”にコーヒーを飲むという方も多いでしょう。他にも、エネルギーを熱として放出させて、体脂肪の燃焼を促す効果が期待できます。
クロロゲン酸には、中性脂肪が身体に蓄積するのを防ぐ働きのほか、抗酸化作用があるため、ダイエットや美容に役立ちます。
さまざまな美容・健康効果が期待できるコーヒーですが、飲み方によっては身体に不調を招くこともあるので注意が必要です。
■不調を招く!?注意すべきコーヒーの飲み方4つ
(1)プルーンやデーツと一緒に摂る
コーヒーに含まれる「カフェイン」は、「鉄」や「亜鉛」の吸収を阻害する成分です。鉄や亜鉛が不足すると、フラフラしたり肌の新陳代謝が低下したりと、健康面と美容面に悪影響が及ぶ場合があります。
プルーンやデーツには鉄や亜鉛が豊富に含まれていますが、コーヒーと一緒に食べるとその栄養素を効率良く摂取できないため、勿体ないです。
コーヒーブレイクのお供にプルーンやデーツを食べているという方は、注意してみてくださいね。
(2)コーヒーを飲み過ぎる
「カフェイン」には脂肪を燃やす働きや覚醒作用があるため、1日に何杯も飲んでいるという方は少なくないでしょう。
しかし、カフェインには交感神経を刺激する作用があるため、過剰に摂取すると血圧に悪影響を与えてしまう場合があります。
欧州の基準にはなりますが、健康を維持するためには、成人なら1日4~5杯まで(カフェインは1日400ミリグラム未満)に抑えるのが良いのだそう。日本の基準ではないものの、一つの目安にしてみてはいかがでしょうか。
(3)チョコレートと一緒に摂る
チョコレートはコーヒーと味の相性が良いため、一緒に食べることがあるという方も多いのではないでしょうか。しかし、コーヒーにはもちろんのこと、チョコレートにも「カフェイン」が含まれています。
そのため、コーヒーとチョコレートの組み合わせはカフェインの摂りすぎにつながり、体調不良を招くことがあります。
一度に、大量にチョコレートやコーヒーを摂取しないようにするなどの工夫をしてみてください。
(4)朝起きてすぐにコーヒーを飲む
朝起きてすぐにコーヒーを飲むという方も多いでしょう。
アメリカの神経科学者によると、朝、脳の覚醒のために放出される「コルチゾール」が分泌されるとき(8時から9時)に「カフェイン」を摂取すると、コルチゾールの分泌量が低下したりカフェイン依存になったりしやすくなる場合があるとのこと。
カフェイン依存になった状態でカフェインが体内からなくなると、イライラしたり集中しにくくなり、かえって健康に良くない影響を与える場合があります。
朝起きてすぐにコーヒーを飲むのではなく、朝食後に飲むなどの工夫をしましょう。
普段、何気なく飲んでいる「コーヒー」が、身体の不調を招いているかもしれません。コーヒー自体は美容や健康に役立つ飲み物ですので、飲み方を工夫して“コーヒーのある生活”を楽しんでくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※「コーヒーは健康に良い」は本当か 何杯までなら飲んで良いのか? – 保健指導リソースガイド
※集中力アップや仮眠の際にも有効なカフェインとの正しい付き合い方 – 大正製薬
※第3回 夜の過ごし方を変えて,良質の睡眠を手に入れる! – 甲南大学