今年のトレンドである「とろみ鍋」。
管理栄養士の筆者が、とろみ鍋の痩せる食べ方をご紹介します。
■2023年冬のトレンドは「とろみ鍋」
この冬に流行するといわれている「とろみ鍋」。
とろみ鍋とはその名の通り、具材やスープなどでとろみをつけた鍋料理のこと。一般的な鍋料理と比べて保温性が高いため、冷えにお悩みの方には特におすすめです。
また、その保温性の高さから何度も鍋を温め直す必要がなく、光熱費を抑えられるというメリットもあるのだそう。
家計にもやさしい鍋料理だといえますね。
■とろみ鍋の魅力
鍋料理は、野菜や魚・肉類などの「タンパク質」を摂りやすいため、そもそもがヘルシーなメニューですが、そのなかでもとろみ鍋は、特に痩せ効果が期待できます。
温かい鍋料理を食べて身体が温まり、胃腸などの内臓の働きが活発になると代謝が上がります。
「代謝が上がる=摂取した食べ物を効率良くエネルギーに変えられる」ため、痩せやすくなるでしょう。
また、とろみが付いていることで、一般的な鍋よりも食べごたえがあり満腹感を得やすいです。
ダイエット中はさらに痩せ効果を高めるため、以下の食材を加えることをおすすめします。
■とろみ鍋の痩せ効果を上げる食材4つ
(1)トマト
トマトには、強い抗酸化作用をもつ「リコピン」や、リノール酸の一種である「13-oxo-ODA」という成分が含まれています。
リコピンには脂肪を溜め込む脂肪細胞の成長を抑える作用があり、13-oxo-ODAにはエネルギー代謝を亢進させて脂肪燃焼を促す作用があるとのこと。
ポイント
トマトは、和洋中のどのような鍋料理でも相性が良いため、ぜひ加えてみてくださいね。
(2)レモン
日常的なレモンの摂取量が多ければ多いほど、血中アディポネクチン濃度が高くなるという研究報告があります。
「アディポネクチン」は脂肪細胞から分泌されるホルモンで、エネルギーや糖質・コレステロールの代謝に関与しているためダイエットに役立つといわれています。
レモンをたっぷり入れたとろみ鍋は、さっぱりと食べられるためお箸が進みますよ。
ポイント
レモンに含まれる「クエン酸」には、カルシウムなどのミネラル類を包み込んで体内への吸収を高める働きがあります。
40・50代女性は、女性ホルモンの分泌低下に伴い骨の健康も気になる年代ですので、レモンを意識的に摂取しましょう。
(3)はんぺん
はんぺんには、魚由来の良質な「タンパク質」が含まれており、低脂質であるためダイエットの強い味方となります。
鍋料理に魚を入れたくても下処理に手間がかかるからと避けがちな方も、はんぺんなら手軽に魚のタンパク質を取り入れることができます。
タンパク質を十分に摂取すれば筋肉量の維持・増量に役立ち、その結果、基礎代謝量が上がるため痩せやすくなります。
ポイント
はんぺんは味があっさりしているため、どのような鍋料理とも相性が良いという点も嬉しいポイントでしょう。
はんぺんだけでは食べごたえがないという場合は、はんぺんをカットして鶏ひき肉を詰めると、ボリュームが出る&鶏肉の「タンパク質」も摂ることができます。
時間がある時は、ぜひ試してみてくださいね。
(4)サバ缶
青魚に豊富な「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」は、脂肪を燃やす細胞である褐色脂肪細胞の増加を促し、体脂肪を減少させたり体温を上昇させる働きがあることが報告されています。
サバ缶は、手軽に青魚を摂ることができるうえ、実は生魚よりもDHAやEPA、カルシウムなどの栄養素が豊富です。
ポイント
サバ缶の汁にも栄養や旨味が溶け出しているため、ぜひ汁ごと鍋に加えてくださいね。
野菜やタンパク質が摂れるだけでなく、一般的な鍋よりも保温性が高いことから代謝UPも狙うことができる「とろみ鍋」。ぜひ、ご紹介した食材を加えて、効率良くダイエットに役立ててみてください。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
【関連記事】
・不調を招くコーヒーのNGな飲み方3つ
・食パンで老化が加速する!? 老けない食べ方3つ
・白髪を減らすために食べるべき朝ごはん3つ
・40代・50代が「豚汁」に入れるべき若返り食材3つ
【参考】
※レモンの健康効果に関する研究の動向 – CiNii
※魚を食べると体脂肪が燃焼するメカニズムを解明 EPAとDHAの効果 – 糖尿病ネットワーク
※鯖缶は生鯖より栄養が豊富?鯖缶の栄養を丸ごと摂れるおすすめレシピも紹介 – サントリーウエルネス