イベントや忘年会など、冬はたくさん食べる機会が多いと思います。その結果、冬太りしてしまうこともありますよね。
管理栄養士の筆者が、冬太り阻止に役立つ食べ物ご紹介します。
■冬に太る意外な原因
冬に太る原因のひとつに、「胃腸の状態」が関係しています。
胃腸の調子が悪いと食べ物の消化・吸収に時間がかかり、長時間食べ物が胃腸に停滞することから余分に栄養を吸収してしまい、太る原因につながってしまうのです。
また、腸内環境が乱れているとしっかりと栄養素の消化・吸収が行えず、代謝が下がることもあります。その結果、冬太りを招いてしまうでしょう。
食べる機会が多い冬に太らないためには、胃腸をいたわることが大切です。
■胃腸をいたわる食べ物4つ
(1)カブ
カブに含まれる「アミラーゼ」にはでんぷんを分解する働きがあるため、胃腸の消化をサポートする効果が期待できます。
さらに、辛味成分である「イソチオシアネート」には胃酸の分泌を促す働きがあるため、負担を減らして胃の健康維持に役立つのだそう。
カブは「食物繊維」も豊富に含まれているため、腸内環境を整える効果も期待できます。
カブの根部分だけでなく、葉の部分にも「ビタミンC」や「カルシウム」「鉄」などの40・50代女性に嬉しい栄養素が豊富に含まれているため、丸ごと食べることをおすすめします。
(2)山芋
山芋には、でんぷんを分解する酵素の「アミラーゼ」や「ジアスターゼ」が豊富に含まれているため、カブと同様に、胃腸の消化をサポートします。
さらに、山芋のぬめり成分には胃の粘膜を保護する働きがあるため、食べ過ぎや飲み過ぎで疲れた胃をいたわるには最適な食べ物だといえます。
アミラーゼやジアスターゼなどは、山芋をすりおろして細胞を壊すことで働きが高まります。胃腸をいたわりたいときは、すりおろしていただきましょう。
(3)生姜
生姜には、香り成分の「ガラノラクトン」や辛味成分の「ジンゲロール」などが含まれており、血管を広げて血流を改善する効果が期待できます。
胃腸の血行が良くなると働きが活発になり、消化・吸収力が高まるため、胃腸をいたわることにつながります。
ジンゲロールなどの辛味成分は皮の近くに多く含まれているため、皮ごと、あるいはスプーンでこすって皮を薄くむいてから使いましょう。
(4)ネギ
ネギの香り成分である「硫化アリル」には、胃の消化液の分泌を促す働きがあるのだそう。それにより食べ物の消化が助けられると、胃腸の負担を減らすことができます。
また、硫化アリルには、「ビタミンB1」の吸収を高める働きもあります。ビタミンB1は糖質の代謝を促す働きがあるため、ダイエット効果を高めることにつながるでしょう。
ネギと味の相性が良い料理には、ぜひトッピングして食べるようにしてみてください。
■胃腸をいたわる食べ方
胃腸をいたわる食材を日々の食事に取り入れながら、以下のような食べ方を意識するとより良いでしょう。
肉類は茹でる
余分な油が落ちるため、カロリー&脂質を減らすことができます。
硬い食べ物は、細かく刻む
ごぼうなどの硬い食べ物は消化に時間がかかるため、細かく刻む・繊維と直角になるようにカットすると良いでしょう。
よく噛んで食べる
よく噛むことは、消化を助けることにつながります。
また、よく噛むと満腹感を得やすいため、食べ過ぎ防止にも役立ちます。
普段の食事を少し工夫するだけで、冬太り回避につながります。冬は楽しいイベントが多い季節ですので、美味しく・かしこく食事を楽しんでくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※食事で『冷えとり』 おすすめ食材~生姜 Gingers~ – 山梨県厚生連健康管理センター
※白鳥早奈英・板木利隆/監修(2009年)『もっとからだにおいしい 野菜の便利帳』高橋書店