2017年の世相を表し象徴する食として「今年の一皿」に選ばれたのが、「鶏むね肉」です。高タンパク低脂質で、しっかりとした身体作りに役立つ食材として注目を集めました。ですが、鶏むね肉のよさは、高タンパクというだけではありません。
鶏むね肉に多く含まれるイミダゾールジペプチドと呼ばれる成分は、疲労回復に役立つのだとか。ただし、ただ鶏むね肉を食べてもダメ! イミダゾールジペプチドを効率よく摂れて、疲労回復をサポートするレシピをご紹介いたします。
■イミダゾールジペプチドって何?
イミダゾールジペプチドは、鶏むね肉に多く含まれる成分で、抗酸化作用があります。
ひとことで抗酸化作用といってもいろいろな働きがあります。イミダゾールジペプチドは、とくに疲労回復に役立つことがわかっています。
疲労の原因のひとつに、細胞が酸化することで、しっかり食べていたとしても栄養分を充分に利用できず、スムーズにエネルギーを作り出せなくなることがあります。数々の抗酸化物質のなかでもイミダゾールジペプチドは、とくに疲労に関わる細胞を酸化から守る「抗疲労効果」が高いのだそうです。
■イミダゾールジペプチドが摂れる鶏むね肉の調理法・食べ方とは?
(1)煮出してスープを飲む
ただ鶏むね肉を食べるだけでは、イミダゾールジペプチドを吸収できません。イミダゾールジペプチドは、熱湯で30分煮出すことでスープに溶け出します。ですから、鶏むね肉を食べるというよりは、スープを飲むことがポイントです。
(2)毎日続ける
イミダゾールジペプチドが効果を発揮するのは、摂取開始数日後から2週間後以降なのだそうです。ですから、疲れにくい身体を作りたい! と思っている方は、毎日続けて食べましょう。
■イミダゾールジペプチドがたっぷり摂れる疲労回復スープ
スープに栄養が出ていますが、鶏むね肉も具材の一つとして食べれば、一品でタンパク質・ビタミン・ミネラル・ポリフェノール・食物繊維が摂れるバランスのよいお食事になります。
材料
鶏むね肉 1枚
昆布 10g
ショウガ 10g
ニンニク 1かけ
水 1L
お好みの野菜
作り方
(1)野菜以外の材料を全て鍋に入れ、水から煮込み、沸騰したら火を弱め、ふつふつと沸騰している程度の温度を保ち30分煮込みます。
(2)お好みの野菜を入れ、柔らかくなるまで煮込み、塩・コショウで味を調えてできあがり。
何かと忙しい年末年始。鶏むね肉のスープを常備して、疲れに強い身体を作ってみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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