春は、何かをスタートするのに良い季節でもありますよね。健康や美容のために何か身体に良いこと始めたいと思っている人におすすめしたいのが、朝に野菜を食べる「朝ベジ習慣」です。
健康な肌や身体作りのために意識して食べたい野菜ですが、朝食べることで痩せやすい体質作りにも役立ちます。
ベジ活アドバイザーの筆者が、朝ベジ習慣がダイエットに良い理由を3つご紹介します。
■「朝ベジ習慣がダイエットに良い理由」3つ
(1)ゆるやかな血糖値上昇を保つ
朝は野菜を食べるよりも、菓子パンやサンドイッチを食べる方が手軽だという人も多いですよね。ですが、野菜に多く含まれる「食物繊維」は、調理法にもよりますが菓子パンなどと比較すると咀嚼回数がかなり多くなります。
「よく噛むことは、満腹中枢を刺激して肥満防止に役立つ」ということはよく聞くと思います。最近の研究で、朝食時の咀嚼運動の強化は、夜の食事の時よりも「インスリン」の初期分泌をより促進するということがわかっています。
インスリンが大量に分泌されると、脂肪細胞に糖が運ばれて肥満の原因につながると考えられているので、噛む回数UPに貢献できる野菜を活用しましょう。ゆるやかな血糖値上昇は、ダイエットの手助けになりますよ。
(2)朝食をとる習慣は肥満体質になりにくい
朝食をとる人に比べてとらない人は、5倍も肥満になりやすいというデータがあります。
朝食をとらないと前の夜の食事から次の食事までの時間が長くなり、血糖の低下がおこります。これをおぎなうために、昼食や夕食でたくさん食べてしまいがちです。
その結果、血糖が急激に多くなり、糖を脂肪としてとり込む働きのあるインスリンが過剰に分泌され、体脂肪がたまるという負のスパイラルにおちいってしまいます。
1杯のお味噌汁から始める
食物繊維の多い野菜には、次にとる食事の血糖値を抑える「セカンドミール効果」も期待されています。
「長年の朝の習慣でコーヒーだけ」という人は、野菜をいれたお味噌をいただくことから始めてみてはいかがでしょうか。
(3)腸内環境を整えて、食欲を抑える
野菜に含まれる「食物繊維(主に水溶性食物繊維)」や「オリゴ糖」は、腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やす働きがあることがわかっています。
最近の研究では、腸内細菌が食物繊維を分解して発酵させる過程で生成される「短鎖脂肪酸」が発生する際に、食欲を抑制する働きのある「インクレチン(GLP-1)」というホルモンがでると考えられています。
痩せやすい体質作りには、野菜に含まれる食物繊維は有益です。ダイエットにも役立つ朝ベジ習慣を始めてみてはいかがでしょうか。
(ベジ活アドバイザー 生井理恵
「食べてキレイになる料理教室」主宰。食べて美人になるレシピには定評があり、企業へのレシピ提供・商品監修を多数手掛ける他、講演やセミナーも精力的にこなす。著書に「ママとキッズの楽しいベジ活」がある。)
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【参考】
※咀嚼による血糖値の調節効果は朝と夜で異なることを発見(PDF) – 北海道大学
※血糖値の上昇を抑えるインシュリン – Panasonic
※朝食を抜くとかえって太りやすい、ってホント? – 全国健康保険協会
※「セカンドミール効果」って? – 大塚製薬
※腸内細菌と健康 – e-ヘルスネット
※短鎖脂肪酸 – ヤクルト
※インクレチン – e-ヘルスネット