“ほてりや肩こり、だるさが抜けない”“忘れっぽくなった”など、以前とは違う症状に「更年期かも!?」と感じたことはありませんか? そんなときに試して欲しいのが「ヨガ」です。
YOGAエクササイズディレクターの筆者が、背骨を動かして自律神経を整えるポーズをご紹介します。
■更年期対策ヨガで、つらい時期を乗り切る
40・50代になり「私も歳なんだ」と思うことが多々ある、大人女性の皆さん。安心してください、そのつらさはヨガで少しラクになります。
ヨガは深い呼吸と共に、ゆっくりと関節周辺の筋肉をほぐして体調を整えます。だからこそ、運動ビギナーさんにもチャレンジしやすく、効果も感じやすいはずです。
物忘れも気になる人は脳内に酸素をたっぷり流すイメージをもちながら動作すると、脳の血流がよくなり脳機能の低下防止効果も期待できます。
■今回ご紹介するヨガの動き3つ
3つの動きで背骨周辺を動かして自律神経を整え、不調を改善させます。
背骨には「交感神経(アクセル・やる気モード)」、首と骨盤には「副交感神経(ブレーキ・穏やかモード)」があります。普段の悪い姿勢や運動不足、加齢などにより背骨が圧迫し続けられると、この2つのスムーズな切り替えがむずかしくなります。
このような理由から、いつもイライラ・興奮状態、やる気が出ないといった症状を招き、呼吸や体温、ホルモン調節、内臓機能に悪影響が出てきます。
(1)キャット&カウ
最初の動きは、キャット&カウ。
今回はタオルを挟んで動きやすい首の動きを制限して、動きにくい肩や骨盤周辺への動きを深めます。普段のキャット&カウとの違いも感じてみてください。
(2)牛の顔のポーズ
次は、牛の顔のポーズ。
スマホやPCを使用するときなど、同じ姿勢を繰り返すことで背中周りの筋肉がこわばると背骨が動きにくくなります。このポーズで身体の裏側をしっかり刺激して正しい姿勢に戻し、バストアップも目指しましょう。
(3)ねじりのポーズ
最後は、ねじりのポーズ。
ねじる動作で首から背骨周辺を刺激して自律神経を整え、便秘解消、背中や腰のこわばりを改善します。
また、良質な睡眠が得られるようにも働きかけます。最近、夜中に何度も目が覚めるという人にもおすすめの動作です。
期待できる効果
・自律神経を整え、心身ともにリラックス
・良質の睡眠が得られ、疲労改善
・猫背改善により姿勢がよくなり、肩こり、腰痛、背中のつまり解消
・身体の前側を伸ばすことで、冷え、むくみ、目の疲れ、便秘解消解消
実践回数&期間
疲れた、だるいと思った時に実践してください。週5回実践すれば、心身ともに変化が感じられるはずです。
■「自律神経を整えるヨガ」のやり方
(1)あごの下に丸めたタオルを挟みます。肩の真下に手のひら、腰の真下に膝を床につけて四つん這いの姿勢になります。
(2)吐く息と共に目線をおへそに向けます。つま先でお尻を前に押し出し、背中を天井方向に押し出します。
(3)吸う息と共に目線を斜め前に向け、お尻を後ろに突き出し胸を前に押し出します。動作を繰り返しながら、骨盤(お尻)や肩甲骨(背中から肩)をじっくり動かします。
(4)床に座り、左足を前に膝を重ねます(この状態ができない方は膝をずらしてください)。両方のお尻を床に付けますが、お尻が浮く人は浮いたお尻の下にタオルを敷きましょう。
両手を頭の上で組み、手のひらを返して左右に大きくゆらします。わき腹を伸ばし、ひじを曲げて大きく肩甲骨を動かします。
(5)右ひじを天井方向に引き上げ、胸を開きます。後頭部と腕をやさしく押し合うようにすると首がラクになり、身体の前側が伸びます。
(6)右手を膝の上に置き、ゆっくり上体を左側に向けます。吸う息で背骨を伸ばし、吐く息でねじりを深めます。反対側も同様に動作を繰り返しましょう。
「肩や腰もラクになった」「イライラも解消された感じがする」など、さまざまな変化を感じられるかと思います。ぜひ、更年期につらいなと感じたら習慣にしてみてください。
(株式会社ボディクエスト YOGAエクササイズディレクター 森 和世)
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