「体重が変わらないのにお腹がぽっこり出てきた」「体重を落としたのにお腹が凹まない」と悩んでいる40・50代の女性は多いのではないのでしょうか?
実はぽっこりお腹が出てくるのは、脂肪や体重だけの問題ではありません。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、お腹が凹まない原因と、ぽっこりお腹を解消するための100円ショップで買えるマッサージボールを使ったマッサージを紹介します。
■お腹が凹まない原因は「肋骨の開き」
痩せてもお腹が凹まなくなる原因は、肋骨の開きにあります。肋骨が開くと、ぽっこりとお腹が出てきて痩せにくくなります。
呼吸により肋骨は広がったり狭まったりする
肋骨は胸部にあるカゴのような形の骨。中には心臓や肺などの臓器があり、これらを保護する役割があります。
肺などを保護する肋骨は、籠状になっており、広がったり狭まったりします。
肋骨の中の肺は呼吸をするために空気を取り込みます。空気を取り込んだ肺は膨らみますが、肋骨が動かないままだと取り込む空気量が制限されてしまいます。
そこで肺に空気を取り込んだとき、肋骨は外側に広がり、スムーズに肺への空気を取り込むようにするのです。
逆に、息を吐いたときには肋骨は狭まり、空気を吐き出すことをサポートします。
この動きの内、何らかの原因でしっかりと肋骨が狭まらず、広がりっぱなしになった状態のことを「肋骨が開いている」といいます。逆に狭まった状態のことを「肋骨が閉じる」といいます。
肋骨が広がるとぽっこりとお腹が出てくる
肋骨が広がったままの状態になると、ぽっこりとお腹が出てきてしまいます。
肋骨は左右前後に広がるため、広がると前側にお腹が押し出されます。そのため、お腹が突き出された形になったり、脂肪などの組織が前側に移動したりすることで、ぽっこりとお腹が出てきてしまうのです。
ですから、広がった肋骨を閉じることが、ぽっこりお腹を凹ませるために大切になるのです。
■「首元」が固まると肋骨は開く
肋骨が開く原因の一つに、首の後ろ側にある「頭板状筋」という筋肉が固くなることがあります。
頭板状筋は、頭蓋骨の側後部から首の骨にかけてくっついている筋肉で、アゴを反らしたり、首を横に倒したりする機能を持ちます。
この筋肉が固くなると、アゴが上がり、背骨が反ったような状態になってしまいます。
肋骨は背骨が反ると自然に広がるため、一見関係なさそうなこの筋肉が固くなることでも、肋骨が広がり、ぽっこりとお腹が出てきてしまうのです。
頭板状筋は特に日常生活で固くなりやすい筋肉ですから、この影響は無視できません。
■お腹凹ませ対策に!首元を緩めるマッサージボールを使ったマッサージ方法
頭板状筋を緩めて、肋骨を閉じ、お腹を凹ませるために行う、100円ショップで買えるマッサージボールを使ったマッサージを紹介します。
(1)仰向けに寝転がります。
(2)マッサージボールを、首の骨と頭蓋骨が接するあたりの首横の筋肉に置き、軽く押しつけて圧迫します。
(3)そのまま5秒間程度圧迫します。次にボール半個分、背中に近い方に移動させ、再度5秒程度圧迫します。
(4)順次圧迫していき、最終的に、首と肩の交点あたりまでマッサージをしていきます。
(5)終わったら、左右の反対側も、同様に行いましょう。
日常生活で固くなりやすい頭板状筋ですが、放っておくと意外なところまで体型に影響を与えます。寝る前などにボールを使ってほぐして、美しいスタイルを維持しましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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