更年期世代は、仕事の忙しさや、家族の事情のために頑張っていると、いつの間にか頑張れる範囲を越えてしまうことがあります。
「頑張りすぎている状態」が普通になってしまうと、体や心からのSOSを見逃しがちに……。そのまま放置しておくと心身のバランスを崩してしまうおそれがあるため、早めの対策がおすすめです。
日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラーである筆者が、現在のストレス量のチェック法と、黄色信号の見分け方や自分を追い込みすぎないための心構えをご紹介します。
■ストレスチェックで自分の状態を知ろう
自分では「大丈夫」と思っていても、じつはストレスが結構溜まっている場合があります。ときには、心身の声を聞き取りにくくなっていることもあるでしょう。
そのためにも、定期的なストレスチェックはおすすめです。
以下にストレスチェックの項目を記載しているので、今の自分の状態を知るためにぜひチェックしてみてくださいね。
いくつ心当たりがありますか?ストレスチェック項目
□毎日やることに追われている
□集中力が続かない
□ゆううつな気分になることが多い
□イライラすることが多い
□相談する人が周りにいない
□よく眠れていない
□落ち着かないことが多い
□ずっと緊張している感じがする
□不安に感じることが多い
□気分がすぐれない
上記の項目に多く当てはまっている場合は、ストレスが溜まっているかもしれません。
チェック項目にあてまはる状態が2週間以上続いている場合は、心療内科を受診する、カウンセラーに相談をするなど、ストレスケアの専門家に話をしに行くのが良いでしょう。
■心と体のサインに耳を傾けて!黄色信号の見分け方は?
ストレスのサインは早めに気づくことが大切ですが、忙しい日々が続くと、自分のことを後回しにしてしまうかもしれません。
ストレスのサインは人それぞれ異なるため、自分の状態を日々振り返ることが大切です。
心と体、黄色信号のサイン
心と体のバランスが危ないときは、以下をはじめ、さまざまなサインが見られます。
・頭が痛くなる
・気持ちがざわざわする
・泣きたくなる
一日の終わりに確認したい「3つの質問」
自身の黄色信号に気づけない場合もあるので、一日の終わりには3つの質問を自分に問いかけることを心がけてみてください。
(1)今、自分の体はどんな状態?
(2)今日あったできごとは?
(3)今日一日どんな気持ちだった?
一日の終わりに問いかけて、振り返ってみましょう。
そうすることで、「自分は疲れているのかもしれない」「こういうことにストレスを感じていたんだ」という「気づき」につながることがあるでしょう。
そうした日々の気づきとともに、自分がどんなときにストレスを感じるのかを自覚することも、ストレスとうまく付き合っていくポイントとなります。
■ストレスを溜めこみすぎないための心構えとは?
限界まで頑張ろうとしない
ストレスを溜めこみすぎないためには、限界まで頑張ろうとしないこと。
「まだ大丈夫」「もっと辛い人はいる」などと、自分を追い込みすぎないことが大切です。
ストレスの強さは他人と比べるものではありません。自分が辛いと思ったら辛い、しんどいと思ったらしんどい、それでOKです。
ストレスを感じていることを受け入れる
もう一つ大切なのは、「ストレスを感じないようにしないと」という思いに囚われないこと。
ストレスを感じるのは、生きていれば当たり前。それを無理に「自分はストレスを感じていない」と跳ね返してしまうと、黄色信号を見落とすことになります。
ストレスを感じたからといって、誰も責めません。今の、ありのままの自分の状態を受け入れましょう。
ストレスを甘くみてはいけません。「ちょっと疲れているだけ」「少ししたらきっと気分が良くなる」と思わず、心と体がサインを出していたら、その声を無視せず向き合ってみましょう。生活習慣や食事、日々の生活に追われていないかなど、一度立ち止まってみることも大切です。日々頑張っているからこそ、一旦歩みを緩めて、今の自分と向き合う時間を作りましょう。
(美容ライター/心理カウンセラー 北口 慈子)
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