日常生活で、仕事で関わる人や家族、友人など、自分勝手な人と対峙するのを避けられないこともあるでしょう。
「自分勝手だな……」と思うと、無性にイライラしてしまいますね。でもそれでは何も解決せず、自分も疲れるばかりです。
日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラーである筆者が、ついついイライラしてしまうときの心のリセット方法や、気持ちの伝え方をご紹介します。
■イライラするのはなぜ?
自分勝手な人にイライラするのは、価値観が自分と違っているからです。
誰にでも人それぞれの価値観が存在します。その価値感から外れた行動や言動をすると、「どうしてこんなことを言うんだろう」「なんでこんなことをするんだろう」と思ってイライラしてしまいます。
とくに真面目な人、完璧主義な人、他人への気配りが過剰な方は、イライラしやすいので気を付けましょう。
■イライラしたときにすぐできる対処法2つ
イライラすると疲れますし、そんな自分自身に凹むこともあるでしょう。
怒りをコントロールできるようになると、人間関係が円滑になるだけでなく、自分自身も守れます。
家でも外でも、その場で簡単にできる対処方法を2つお伝えします。
(1)6秒ルールを意識しながらその場を離れる
「怒りの6秒ルール」を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか?
6秒は、怒りを感じてから理性が働き出すまでの時間といわれています。
そのため、怒りを感じてすぐに何かアクションを起こすのではなく、6秒待つようにしましょう。
ただ、「イライラしている相手に6秒後も当たってしまいそう……」という場合は、物理的な距離を取るのがおすすめです。
また6秒の間にどのようなことが自分をイライラさせたのか考えると、自分がイライラしやすい傾向やワードがわかるので、冷静になる対処がしやすくなります。
(2)深呼吸と手拍子で切り替える
深呼吸は、簡単にできるイライラ対処法。座ったままでも寝ころんだ状態でもOKです。大切なのは、腹式呼吸で「体のすみずみまで息を届けるぞ!」という思いで深く息をすること。
4秒間で息を吸い、2秒止めて、また4秒で吐き出す。鼻から吸って鼻から吐き出すのがおすすめです。
気持ちが落ち着くまで深呼吸を繰り返し、最後に「パン!」と1回手を叩いてみましょう。
「手を叩くと気持ちを切り替えられる」という想定をしておき、それを習慣にすることで、手を叩くたびにイライラしていた気持ちから「今」に気持ちを引き戻してくれますよ。
■イライラした相手への気持ちの伝え方
イライラが少し収まるのを待って、「Iメッセージ」で相手に気持ちを伝えてみましょう。
「Iメッセージ」とは、「私は~」から始まる文章のこと。
イライラしているときは、「なんでそんなことするの!」など感情のままに言葉を発してしまいがちです。
この言葉のなかには「あなたは」という主語が隠れていますよね。このことから「あなた」が主語のメッセージを「YOUメッセージ」といいます。
他人を変えることは大変難しいので、相手にこのような言葉をかけると、相手もイライラしだしてしまうかもしれません。
そこで、相手に伝えるときに使って欲しいのが「Iメッセージ」。「私は〇〇されて悲しかったです」と自分の気持ちを述べる方法です。
「事実」の描写が大切
自分の気持ちを伝えるとき、事実の描写をすることもお忘れなく。
例えば、電話中に隣にうるさい人がいるときを考えてみましょう。「うるさいから静かにして!」と言いたくなりますが、この言い方だと相手も不快な気持ちになるかもしれません。
Iメッセージでの伝え方の例としては、以下のようになります。
事実:今、電話中で
影響:聞き逃しがあっては困るから
気持ち:静かにしてもらえると助かる/嬉しいな。
お伝えした方法は、外出先でもすぐにできる方法です。「あ、イライラするかも」と思ったらすぐにできるので、ぜひ試してみてくださいね。相手に感情のまま「やめてよ!」と言っても、他人は変わりません。変わることを期待していても余計にイライラするだけです。まずは、自分のイライラをコントロールし、自分の気持ちを伝えられるようにしましょう。
(美容ライター/心理カウンセラー 北口 慈子)
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