「身体や心を労わる生活を送りたい」と、女性ならばそう思うことは多いのではないでしょうか。しかし、何から始めたらいいのか悩んでしまうこともありますよね。
薬膳のプロである筆者が、新年から始めると良い5つの習慣をご紹介します。節目でもある新年から新しい習慣をとり入れて、自分を労わってみてはいかがでしょうか。
■身体を労わるための5つの習慣
(1)体調日記をつける
自分の身体のことを知り、自分に合う食材を摂り入れることが薬膳の考えです。
とはいえ、自分のことは意外と知らないことが多いものです。そこで、ノートや携帯電話のメモに自分の体調の記録をつづることをおすすめします。
例えば、「◯時に寝たら体調がいい」「◯を食べると調子が悪い」「生理前はイライラする」など、ちょっとした変化をノートに書く習慣をつけることで、自分がどうしている時に体調が良いかがわかってきます。
調子が良くなるライフスタイルや食材をとり入れ、合わないものはそぎ落としていきましょう。
(2)「なんとなく」で食品を買わない
何を食べていいかわからないから、とりあえず適当に食材を買っているという人は、「旬の食材を選ぶ」「食品表示をきちんと見る」ということを意識してみてください。
旬の食材にはその季節に摂った方がいい栄養がたっぷりと詰まっています。例えば、冬に出回る「ニラ」や「ネギ」には身体を温める作用が期待できます。
事前に旬の食材をチェックしてから買い物にでかけてみてください。
食品表示を見ることも大切
食品表示をしっかりみてから購入することも大切です。むずかしいことはわからなくても、聞きなれない食材やカタカナ表記が多いものは添加物が多い可能性があります。
しょうゆ、砂糖、小麦粉など、シンプルな材料で作られているものを選びましょう。
(3)消化にいいものを食べる
消化にいいものを食べる習慣を身につけることも、身体を労わることにつながります。
薬膳のベースになっている「中医学(中国伝統医学)」では、胃腸系システムである「脾(ひ)」という臓腑は食べたものを栄養に変える働きを担っています。そのため、脾が弱ると「栄養を作り出せなくてやる気がでない」「すぐ疲れる」「肌トラブルが起きやすくなる」などのお悩みになることがあります。
おかゆや温かいもの、「煮る・蒸す・茹でる」調理法で食事を作るなど、消化にいい食事を心がけましょう。冷たい飲み物、生野菜サラダやお刺身などの加熱していないもの、辛い物、甘いものは、消化に負担がかかりますのでなるべくさけるようにしましょう。
(4)戦略的に休む時間をつくる
自分の身体を労わりたいと思ったら、休む時間や寝る時間の優先順位を上げる必要があります。休むことで身体にエネルギーをおぎなうので、肌の調子を整えたり、健やかな心を育む「血(けつ)」を増やすことができるからです。
頑張ることももちろん大切ですが、頑張ることと休むことをバランスよく配分できるといいですね。そのためにも、何も予定を入れない休日を作って身体を戦略的に休める日をつくりましょう。
「残業を減らせるように効率よくできないか」など、今のライフスタイルを見直してみてください。
(5)自分ができる運動習慣をみつける
「運動は苦手」と感じる人も多いかもしれませんが、身体も心も健やかでいるためには運動は欠かせません。運動をすることで冷えが改善されたり、疲れにくい身体をつくることができます。
また、身体の巡りが良くなるため、イライラすることも少なくなると薬膳の世界ではいわれています。
とはいえ、頑張り過ぎはストレスになる場合があります。誰かと比べずに、自分ができる範囲でできる運動習慣を見つけるというのがコツです。例えば、「歯磨きをしながらスクワットをする」「早歩きを心がける」など、普段の生活にとり入れやすいものから始めてみてはいかがでしょうか。
身体の不調は、普段の何気ない行動や食習慣からきている場合もあります。身体を労わるためにもライフスタイルを見直し、ご紹介した5つの習慣をとり入れてみてくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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