秋は「スポーツの秋」ともいわれていますが、自分の体質を知らずにむやみやたらと身体を動かすと、不調の原因になってしまうかもしれません。
薬膳のプロが、体質別におすすめのスポーツをご紹介します。
■自分にあうスポーツの選び方とは?
薬膳は中国伝統医学の理論がベースになっていますが、中医学では自分の体質を知って食べる食材やライフスタイルを選んでいくことを大切にしています。それはスポーツ選びも一緒です。
そのため、健康のために運動をしなきゃと意気込んでランニングやジム通いを頑張りすぎてしまうと、逆効果になってしまうこともあります。
誰かと比べたり流行りにのっからなくても、体質を知って自分に合うスポーツをつづけていくことですこやかな心と身体をつくることにつながります。
今回は体質別におすすめのスポーツをご紹介していますので、このまま読み進めてみてくださいね。
■あなたはどのタイプ?自分にぴったりの運動
疲れやすい人は、ランニングはNG
□風邪をひきやすい
□気持ちが不安定になりやすい
□冷えやすい
□疲れやすい
□胃腸が弱い
上記にチェックが多く入る方は、エネルギー不足の「気虚(ききょ)」タイプ。そのため、ランニングやダンスなどの汗をかく激しい運動はNGです。
なぜなら、中医学では「気・血・水(き・けつ・すい)」という3つの物質で体が構成されていると考えられていますが、激しい運動をして汗をたくさんかいてしまうと水が減ってしまいます。この水は、生命エネルギーである「気(き)」と連動して動いているため、汗をかきすぎると気が減り疲れやすくなってしまうというメカニズムです。
とはいえ、運動は気をとり込むためには必要不可欠なものですので、ウォーキングやストレッチなどのじんわり汗をかけるもので運動する機会をつくりましょう。
イライラしやすい人は、ヨガorストレッチを
□イライラしたりと不安定になりやすく、気持ちにムラがある
□ゲップやおならが多い
□ストレスを感じやすい
□お腹が張りやすい
□溜息が多い
上記にチェックが多く入る方は、気の巡りが悪い「気滞(きたい)」タイプ。ストレスを溜めやすく、発散するのが苦手な方に多くみられます。
このタイプは、身体を伸ばすことで気の巡りが良くなりますのでストレッチやヨガ、ウォーキングなどの運動が向いています。
気の巡りが悪い人は頑張り屋さんな方が多いので、意気込んでジムに通ったり無理な運動を自分に課してしまうことは逆効果です。「気持ちいいな、楽しいな」と感じられるように景色がきれいな場所でのウォーキングなど、リラックスをしながらできる運動がいいでしょう。
■むくみやすい人は、汗をたくさんかく運動を
□お腹がちゃぽちゃぽする
□下痢をしやすい
□身体がだるくなりやすい
□冷えやすい
□肌トラブルが起こることがある
上記にチェックが多く入る方は、身体に余分な水が溜まっている「水毒(すいどく)」タイプ。不要な水分がたまっているので、汗をしっかりかけるランニングやダンス、ジムに通うなどをして定期的に不要な水分を外に追い出すクセをつけましょう。
水毒タイプは冷たい水をガブガブ飲んでしまう傾向にありますが、それでは余計に水分が溜まってしまいます。喉が渇いた時は、温かい飲み物で水分補給をするように意識をしてみましょう。
いかがでしたか? 運動もがむしゃらにすればいいというわけではありません。自分の体質にあった運動をとり入れなければ逆効果になってしまうこともあります。今回の記事を参考にして、自分にあう運動をとり入れてみてくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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