えのき氷やエノキ茶など、ダイエットのサポートになると話題に上ることの多い「エノキ」。エノキにだけ含まれる「エノキタケリノール酸」のダイエット効果は、科学的に証明されているのだそうです。
脂肪の蓄積をブロックして、さらに、すでに蓄積された脂肪を分解するという効果が認められたエノキを使った、ダイエット効果UPの調理法とレシピをご紹介します。
■エノキのダイエットパワーを高める調理法
(1)「干す」もしくは「冷凍」
ビタミン・ミネラルや、エノキのダイエット成分「エノキタケリノール酸」は、細胞壁という固い膜に包まれています。干したり、冷凍させたりすることで細胞壁が壊れ、約12倍吸収が良くなるそうです。さらに、細胞壁が壊れることで旨み成分も抽出されやすくなります。
(2)優しく加熱
エノキタケリノール酸は、沸騰させることで成分が壊れてしまうそうですから、干したり冷凍させたりしたエノキは、強い火で調理しないこともポイント。また、キノコは、低温からじっくり100度以下で加熱したほうが旨みもUPするため、美味しくダイエットをサポートします。
■これで最強!?エノキを使ったダイエットスープ
<材料と効果>
●干し、もしくは冷凍したエノキ :エノキタケリノール酸で脂肪の蓄積をブロック、分解を促す
●ワカメ :色素成分「フコキサンチン」が脂肪の燃焼を促す、水溶性食物繊維が糖と脂肪の吸収を穏やかにする
●ねぎ、生姜 :辛味成分が褐色脂肪細胞を刺激して、脂肪の燃焼を促す
●トマトペースト :トマトに含まれる「13-oxo-ODA」という成分が脂肪の燃焼を促す
●大麦 :大麦に含まれる「β-グルカン」には、糖や脂肪の吸収を穏やかにし、腸内環境改善、食欲抑制ホルモンの分泌を促すなどの働きがあり、総合的にダイエットに役立つ食材
<作り方>
(1)鍋に出汁用昆布を入れて一晩置いておきます。
(2)干し、もしくは冷凍エノキを入れ沸騰直前まで温め、昆布は取り出します。
(3)あらかじめ茹でておいた大麦、ワカメ、出汁をひいた後の昆布を刻んだものを加え、再度沸騰しない火加減で温めます。
(4)仕上げにトマトペーストと塩・コショウで味を調え、食べる直前に刻みネギや生姜を加えます。
たっぷり作って冷蔵庫もしくは冷凍保存するのもおすすめです!
干しエノキの研究で有名な横浜薬科大学の渡辺教授によれば、多く摂ったからといって効果が高まることはなく、生なら50g、干した状態なら5gを目安に続けることが大切だそうです。毎日の食卓に取り入れて、ダイエットに役立ててみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ)
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【参考】
※エノキタケリノール酸による内臓脂肪減少効果 – 立教大学理学部化学科 理論創薬・分子設計研究室
※生かす!きのこパワー 13倍UP激うま健康ワザ – ためしてガッテン(NHK)
※えのき – わかさ生活
※日経ヘルス2015年9月号「エノキワカメダイエット」(日経BP)
※褐色脂肪組織でのエネルギー消費と食品成分による活性化 – 齋藤昌之(PDF)
※大麦の健康情報 – 大麦食品推奨協議会
※トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認 – 京都大学