骨盤底筋群の筋力低下は、ポッコリお腹やたるんだヒップなどの原因につながります。YOGAエクササイズディレクターの筆者が、骨盤底筋群を鍛えてエイジングに負けないボディラインをキープする1分エクササイズをご紹介します。
■「骨盤底筋群」とは?
人が二足歩行で生活するようになってから、骨盤という大きな桶のような骨で内臓が下がらないよう支えるようになりました。当然、この骨盤の底は頑丈な板ではなく、弾力のある筋肉で作られています。これが「骨盤底」という部分です。
骨盤底を構成する筋肉を「骨盤底筋(群)」と呼びます。骨盤底筋(群)は「深会陰横筋」「尿道括約筋」「肛門挙筋」「尾骨筋」の4つの筋の総称のことです。
特に女性は、出産や加齢、運動不足により筋力が低下すると、内臓&脂肪の重さに耐えられず骨盤底筋群はゆるみやすいといわれています。そこで、まずは簡単にできる骨盤底筋群を鍛えるエクササイズをご紹介します。
※図は、手前が背骨側です。
骨盤底筋群を鍛える簡単エクササイズ
(1)イスに浅めに腰かけて、姿勢を整えます。
大転子(臀部横の骨)→肩→耳が一直線になるようにし、お腹を腰に引寄せて腰は押し返すようにして体幹を安定させてください。
(2)次に、膝を閉じます。
膝の内側から恥骨までつながっている筋肉の「内転筋」は、恥骨から骨盤底筋群の筋肉へとつながっています。つまり、イスに座り膝が開いている人は内転筋がゆるんでいるサインです。
(3)骨盤底筋を10秒間締める→緩めるを3セット行います。
両足の付け根の丸い骨(坐骨)を中央に寄せるようにして骨盤底筋を締めてください。トイレを我慢するようなイメージです。
■エイジングに負けないボディラインをキープする1分エクササイズ
次に、内転筋と骨盤底筋群を鍛えるエクササイズをご紹介します。
動作中は、両つま先で押し合うようにして内転筋(内もも)に力を入れたまま、骨盤底筋群をやさしく締めて実践してください。それに上半身を起こしてねじる動作をプラスして、ポッコリお腹解消&クビレ作りを行います。
ぜひ、エイジングに負けないボディラインを作ってください。
期待できる効果
・骨盤底筋群、腹横筋、内転筋の筋力アップ
・冷え、むくみ、太もも、下腹引締め効果
・ウエストの引締め
・体幹の安定による猫背改善など
実践回数&期間
週3〜4回実践すれば、ボディラインに変化が感じられるはずです。
「内転筋と骨盤底筋群を鍛えるエクササイズ」のやり方
(1)床に仰向けになり、脚の付け根を直角に曲げてつま先をつけます。両手を後頭部付近にそえて、両肘を床から10センチほどはなして肩甲骨を床につけます。
(2)吐く息とともに肩甲骨の下角(ブラのホックライン)で床を押し、上体を起こします。首が痛い人は、手のひらと後頭部をやさしく押し合いながら肩を下げ、首の後ろを伸ばしてみてください。
(3)そのまま、左の肩甲骨で床を押しながら右肘を左方向に動かします。
(4)吸う息で上体を正面に戻し、吐く息で右肘も(3)同様に行います。8回ずつ(合計16回)動作を繰り返します。動作中は「つま先同士がはなれない」「お尻が床からはなれ過ぎない」「ねじった方と反対側の肩甲骨が床からはなれない」ということに注意してくださいね。
上体をねじるのがツライ、首が痛いという人は、上体を起こすだけでもOK。大切なのは、内転筋と骨盤底筋群への意識を高めることです。座っている時もエイジングに負けない意識を高めてください。
(株式会社ボディクエスト YOGAエクササイズディレクター 森 和世)
【関連記事】
・巻き肩でタレ尻に!?寝たまま「巻き肩解消ストレッチ」
・40•50代から始めるべき「太らない方法」4つ&お腹周り引き締めエクサ
・40•50代の下っ腹が出る理由と簡単に凹む「下腹エクサ」
・太りやすい40•50代の体に!下半身引締め1分エクサ